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2023年8月18日金曜日

[IS-REC/ISSUES]『大人の発達障害とリハビリ入院の接点』

 大人の発達障害については近年、話題性に富むテーマである。しかしその診断は精神科領域でもかなり難しいらしい。精神科診断で、“性格環境因性”という要素がある時に発達障害を可能性のひとつとして考えるようだ。ただ大人の発達障害は近頃さまざまな情報から社会生活上の困難があると、自ら“自分は発達障害ではないか?”として精神科を受診するらしい(宮岡 等・内山登紀夫著『大人の発達障害ってそういうことだったのか』医学書院2013年)。最近、リハビリ入院のケースに相次いでそういった事例を経験した。以下、ケースが特定できない範囲で自験例を紹介する。


事例A:40代男・高校卒独身


 実母が付き添い、急性期病院から脳出血後リハビリ目的に転院した。前医情報や付き添う母親の説明では既往に特記なく、介護職などの職歴もある。運動失語・右片麻痺の前医診断だがいずれも軽微。転院後短期間に歩行も可能となり、排泄を除く病棟生活も自立に近づいたが、言葉のやりとりだけは興奮しやすく困難であった。理解障害や言語表出に錯語はないため失語とは異なる情緒異常によるコミュニケーション障害と判断した。排尿困難が続き、留置カテーテル状態で退院。排泄の問題を除けば日常生活の自立度が高いため、復職の道筋を示した。しかし母親を仲立ちにした意思疎通で自ら障害者の軽作業所利用を希望した。


事例B:50代男・大学卒独身


 近県から紹介。既往に心疾患や高血圧・糖尿病あり。秋田県内に姉夫婦が在住し、姉を頼って来県した。生活歴では大学卒業後、職を転々とし最近は派遣職員として全国各地で生活していた。最終的に近県に在住、その折に姉が訪ねると居住先アパートはジャンクフードの山で、いわゆるゴミ屋敷同然であったという。背景疾患治療が不規則であったらしく出張先の屋外で転倒、そのまま起き上がれず近医へ入院した。糖尿病性ケトージスとサルコペニアの診断で前者の治療後、勤め先のある近県かかりつけ病院へ転院。治療とリハビリが行われた。当院へは継続リハビリ目的に紹介。入院時、低タンパク・低アルブミン血症とサルコペニア・筋力低下著しく、高タンパク食で低栄養改善と筋力回復を図った。しかし糖尿病性網膜症・白内障もあって歩行補助具は外せない状態で施設入所退院となった。


事例C:50代男・大学卒独身


 頭部打撲による脳挫傷後7週目にリハビリ目的で紹介。転院時、意識・見当識良く認知機能良好。筋力低下や体幹失調による開脚歩行傾向、手指巧緻障害がわずか指摘できる程度。両側前頭葉障害の影響で反復的行為あるが注意機能低下は目立たず、指示されれば自己行動制御も良好。後日の高次脳機能精査で遂行機能に軽度の障害あるが知識や記憶検査は正常であった。脳挫傷後遺症が心配され、前医でも予後は厳しいと説明された。約2カ月半の入院中、病棟生活は規則正しく訓練にも熱心で優等生レベル。但し過剰に礼儀正しい事や病棟廊下の頻回周回行動がやや異常に感じられた。ほぼ身体能力が回復した時点で今後の復職について相談した。返答は予想以上に消極的で結局、障害者福祉施設作業所の利用を自ら希望して退院となった。


若年のリハビリ入院では発達障害も背景にあるかも知れない

 3事例に共通する点は高卒以上の学歴に関わらず独身で就業に難があったこと、不足を親族が補っていたが生活管理上の問題を抱えていたこと、自己肯定感や自己高揚感に乏しいことなどが挙げられる。前述成書によれば大人の発達障害はその履歴をたどるのが難しく“性格環境因性”を証明できないことが多いという。以前、若年脳卒中患者を検討したことがある。該当3分の1は、血管異常(解離性動脈瘤・脳血管奇形・モヤモヤ)であったが残る3分の2は高齢者脳卒中と同様の原因であった。当時の検討では、大人の発達障害についてまったく眼中になく、背景因として検討しなかった。しかし今考えればそのようケースもきっとあったのだろうと考えられる。老リハ医となってもまだまだ実臨床から学ぶことが多いようだ。

由利本荘医師会報NO590『銷夏随想』

2023年8月14日月曜日

[IS-REC/ISSUES]高齢者の活動を支えるICTとモニタリング手法

○リハビリ入院する患者さんから思うこと

 
   高齢で要介護度の高いリハビリ入院患者さんが多くなっている。また地域で介護保険のお世話になっていない高齢者もさまざま持病があり、身体リスクを抱えてプレフレイル・フレイル・サルコペニアから要介護状態に陥る場合も多いだろう。健康寿命、男72歳・女75歳で寿命を終えるまで更に男9.0年・女12.4年の期間がある。この健康寿命を超えた時期にリハビリを希望して入院するから、患者さんや御家族に納得ゆく退院を提示するのはなかなか難しい。また入院する患者さんは、経済的支援や医療介護面での支援を必要とする背景、家族構成でいえば高齢二人世帯や、“80-50(80代親と50代子の同居)問題”などを抱えていることが多いので、そうなると障害の軽減・回復を図るリハビリ医療だけではもうお手上げ状態である。そこで、ある程度経済的に恵まれ、自ら障害の発生や進行を予防するヘルスリテラシーを持った高齢者を念頭に介護予防戦略を夢想してみる。


○健康維持やフレイル予防に役立つICTやAI機器の活用

 
 健康寿命延伸を目的にさまざまな地域の取り組みがある。コロナ感染の蔓延でそういった取り組みは一時下火となったが、それとは別にネットを利用した相互情報交換の場を事業として提供した自治体レベルの成功事例がある(宮寺ら、総合リハVol.51、2023年)。この取り組みでは自主学習や自主トレーニングを主体に、LINE活用によるネットでの相互学習効果が成功の鍵となっていたようだ。スマホ世代が増え、今後はこういった情報交流が社会的孤立を防ぎ、健康志向を生む結果につながってゆくのかもしれない。

○疾患増悪や障害発生を予防するモニタリング手法

 
 さまざま持病を抱え治療を受けている高齢者は多い。疾患を重複して抱え、多種の内部障害があっても元気に暮らしているケースは決して稀ではないのだ。いわゆる“無病息災”や“一病息災”である元気老人も確かに数多いが、大半は背景疾患を重複して持つ高齢者社会である。こういった高齢者も適切に疾病やバイタルサインをモニタリングできれば体力や筋力を維持向上することができる。リハビリ医学の領域では、フレイル・サルコペニアの診断と治療的介入から、1)体組成、2)心拍モニター、3)加速度モニター、を利用するようになっている。体組成は日内変動もあり、一定時間帯に電気インピーダンス法によって正確な測定をすることが望ましい。しかし個人向けで簡便に測定できる体組成・体重計もあり、精度の限界を知った上で上手に利用すれば結構参考となるだろう。心拍モニターや加速度計の機能は今のスマホやウエアラブルデバイスであるスマートウオッチにはがたいてい備わっている。操作法さえ知れば決して難しくはない。加速度計はいわゆる“万歩計”として多くの高齢者が利用している。スマートウオッチにある心拍モニターは突発性心房細動を検出できる。可能であれば利用したいものだ。


○血糖モニター、“フリースタイル・リブレ”


  I型糖尿病やインスリン注射が必要なII型糖尿病患者では持続血糖モニター(CGM)ができれば治療コントロールがとても容易となる。糖尿病に限らずハードな運動をこなすスポーツ選手などでも運動時のカーボローディイグを検討する上でCGM活用は有効だろう。最近、CGM機能を謳うAbbott社の“フリースタイル・リブレ”が市販もされるようになって一般にも普及しつつあり、世界的にも注目されている。これは皮下に細い留置針の電極を置いて組織間液の糖度をモニターするもの。血糖値との相関は良好で、その測定結果は血糖値として表示される。糖尿病の有無に関わらず、長時間運動を行う高齢者では“フリースタイル・リブレ”の活用を考えてみても良いだろう。


○医療者として高齢者の活動を支える

 
 高齢者が安全に運動を行い、フレイル・サレコペニアを予防して健康寿命を延ばすにはやはりそのリスク管理が大切である。そのためには専門領域の身近にあるさまざまなICT手法やモニタリング手法を宝の持ち腐れとせずに医療専門職として一般に広く紹介・普及させてほしいものだ。

 秋田県医師会報NO.・2023年8月銷夏随想から




2023年6月25日日曜日

[IS-REC/ISSUES]~“活かす医療”とモニタリング

●リハビリ科入院現況

 入院患者さんは平均寿命をとうに越した高齢者が多い。病院の主要な役割は病気を治療して元の生活に戻すこと。しかし実態はリハビリ入院であっても生活機能を回復して自宅に戻る例は多くない。加齢や疾患による嚥下機能低下は栄養失調やフレイル・サルコペニアの原因でリハビリ以前の問題である。リハビリ医療は最低でも患者さんを“活かす医療”であり、治療方針が自然な経過に任せる”看取りの医療“に振れない限り、とてつもなく大変な作業工程である。“リハビリ科”を標榜するとは、患者さんの機能回復、QOLや尊厳の維持を目標とすること。しかし最近はこの生命を取り戻すという最低限の要請に精一杯である場合が多い。

●治療の流れとモニタリング

 死期が近い場合や急変時には酸素吸入を行い、心電図や呼吸、血中酸素濃度のモニターを行う。この辺りはほとんど事後報告を前提にベテラン看護師の判断で行われる。これに対して採血・採尿検査や心電図・心エコーなどの生理検査、胸部レ腺、CTなどが入院時に行われる。これは、“活かす”か、“看取る”かの判断、入院治療の方針決定のために行われる。医療として当たり前の流れであるが、患者の活動(activity)を働きかけるリハビリの分野ではさらにリスク管理も念頭に入れたモニタリング手法が求められる。


●リハビリのモニタリング指標1:体組成計

 電気インピーダンス法により体組成を測定できるInBody®は、栄養や運動効果の客観的指標として欠かせない機器である。体重増加や減少が体組成の何によって生じているのか、特にサルコペニアの栄養と運動による治療効果判定には是非欲しい評価機器である。InBodyS10®は、立位・座位・仰臥位で体組成を測定できるので、嚥下障害による栄養障害を治療に掲げる歯科医院の報告がyoutube動画にもアップされている(https://www.youtube.com/watch?v=dgwavLciRco)。体組成計により大腿四頭筋など局所筋量増加を数値化し体力や動作耐久性の向上を筋量の増大として客観的に捉えられるのはすばらしい。


●リハビリのモニタリング指標2:嚥下機能

 嚥下障害の評価により経口栄養で生命維持できるか?、代替栄養としての胃瘻は必要か?、気晴らし的に経口摂取可能な食形態はどんなものまで許容できるか? これらは嚥下内視鏡VE、嚥下造影VFで評価され、今や数多い誤嚥性肺炎の既往ある嚥下リハビリに欠かせない手技である。


●リハビリのモニタリング指標3:心拍数と活動量

 スマホは年齢に関わらずその普及がめざましい。これに対してスマートウオッチを利用している高齢者はまだ多くはない。しかし活動量の指標でもある万歩計を利用する高齢者は多いだろう。今や安価なスマートウオッチでも心拍数と活動量をみる加速度計を備えていることが多いようだ。心拍と加速度を運動時にモニターすれば非常に有効な運動負荷時のリスク指標となり、リスクを抱える高齢者の日常活動監視(その例に不整脈監視機能が挙げられる)や適切な運動負荷判定が可能となる。リハビリ医療での運動負荷モニターに有効なのはいうまでもない。最近は導電性の着衣から活動計測(心拍と加速度)を行い、脊損患者など歩行不能なケースでも歩行量に代わる動きの指標、体幹運動指数を測定記録して活動性の回復をみる、“hitoe システム”がリハビリ現場でも報告されている。


●血糖モニタリング:フリースタイル・リブレ

 糖尿病治療での血糖測定の意義は大きい。最近は血糖を持続モニターするさまざまな機器が利用可能となり、医療現場ではI型糖尿病やインスリン療法を必要とするII型糖尿病で持続血糖モニタリング(CGM)が行われている。その目的で利用される、Abbott社の“フリースタイル・リブレ”は皮下に細い留置針の電極を置いて組織間液の糖度をモニターするもので血糖値との相関も良好で、測定値は血糖値として表示される。リブレはアマゾンで機器一式購入可能であり、糖尿病患者のみならずマラソン選手などでも利用されている。食事や運動に合わせて任意の時間にスマホを電極付近にかざせば簡単に血糖測定が可能である。針を刺さずにCGM可能なスマートウォッチもフランスのPKvitality社が開発中で K'Watch Glucose(ケーウォッチ グルコース)として近々市販されるそうである。CGMが簡単に可能となれば糖尿病管理が容易となり食事療法や運動療法にも一大革命となる。


●重複障害を持つ高齢者を“活かす”リハビリ医療

 心不全や腎不全、心筋梗塞後や脳卒中後、骨関節疾患を合併後の重複障害はハイリスクで従来であればリハビリ医療の対象外であった。しかしさまざまなモニタリング手法が利用されて、高齢者重複障害でも適切な運動療法で疾患自体の改善までもが期待できるようになった。リハビリ医学は今、“Adding life to years and years to life”を合い言葉に進歩してきている。









2021年1月2日土曜日

[IS-REC/ISSUES]『湯に浸かって健康になる』

●温泉通い

 由利本荘市の本荘公園に近い鶴舞温泉は、家から歩いてすぐの所である。元々、温泉好き夫婦なので週2、3度は回数券を買ってここに通っている。時に医師会長W先生やいつも医師会病院に往診いただくS先生、また私のかかりつけである御門歯科O院長先生などとも一緒になる。気泡浴や露天風呂、サウナなどを利用して温泉を楽しむ。温泉から家に帰るともう時間は午後8時半過ぎ。後はもう寝るだけの生活である。温泉通いは秋田では秋田温泉へ。しかし温泉まで車30分の距離。いくら温泉好きでも月にせいぜい2度か3度がやっとだった。由利本荘市での生活ではワイフが遊泳館で毎日水中ウォーキングを楽しみ、夜は夫婦で鶴舞温泉に通う生活。近くにプールも温泉もある由利本荘市の生活満足度は秋田市に比べて相当高いこととなる。

●物理療法としての温泉

 過日、秋季リハビリ医学会総会があり学会の研修講演を連続して聴講した。その中の一つは温泉医学・物理療法。演者のM教授(国際医療福祉大学)はリハビリ医学でも少し毛色が変わっており、温泉医学を中心に現在も活躍している。今回の研修講演内容は物理療法・温泉療法オーバービュー。彼の解説では、温熱や電気を使い機能回復や疼痛緩和を図る物理療法(物療)の歴史は古く、記紀の神話世界からその記述があり、近年では江戸時代から明治・大正・昭和の戦前にも物療が盛んに行われたという。特に温泉は言わずもがな昔から日本人に欠かせない娯楽や療養手段であった。講演ではこの温泉の効用を温泉医学の立場から様々解説してくれた。温泉は温熱の一般的効果に加え、入浴中の体温上昇が早い(炭酸泉)、浸かった後の保温効果に優れる、リラックス効果も大きい(特に塩化物泉)等々で、実際の実験データを示しながら検証結果を説明した。また疫学研究で温泉の定期的利用者群とそうでない群の比較で大血管病や骨折リスク、死亡リスクが低かったことも話された。温泉の直接的効果については、“疼痛性疾患、関節拘縮、血行不全、肩手症候群、失調症状、褥瘡などの症状緩和や治療に役立つという。

●“ヒートショック”と“ヒートショックプロテイン(HSP)”は別物

 冬場のこの時期、特に東北地方の寒冷地仕様ではない戸建て住宅に暮らす多くの高齢者は風呂場で倒れることが多い。その大半は“ヒートショック”と言われ、注意が喚起されている。これは暖房のある暖かな部屋から寒い脱衣所、さらに冷えた浴室に入り、血圧の急上昇をきたす、さらに浴槽に浸かって血管が開くなど、急激な体温変化が原因となって血圧上昇下降があり、心筋梗塞や脳卒中を起こすというものだ。冬季の救急搬送はこの“ヒートショック”に因るものが多い。入浴前に脱衣所や浴室を前もって十分暖めて置くことが事故防止上、肝要である。さて、“ヒートショックプロテイン(HSP)”はこの高齢者浴室事故の原因、“ヒートショック”とは全く別物だから少しややこしい。HSPについて一般向け書籍を出している伊藤要子氏の「加温健康法」(法研2013)によると、HSPとは熱ストレスで増加する組織修復タンパク質のこと。脳卒中後の急性期に組織修復に働くタンパク質として、しばしば登場するので脳卒中を専門とする医師には結構馴染み深いタンパク質である。「加温健康法」で紹介される事例では、ネズミやウサギを使ったストレス実験でそのストレス負荷の前に加温時間を入れるとそのストレス緩和効果は絶大だという。また実生活上では、スポーツ選手のトレーニングメニューにマイルドな加温(サウナや入浴)を入れると入れないとではその疲労回復程度やスポーツ記録で相当の差が出るという。実際、カナダでの冬季オリッピックの際、日本選手が試合直前にサウナを利用し好成績を挙げたそうである。このHSP(特にHSP70)は体内に増加しても特段の副作用発現はない。また自己の工夫で体内に増やすことも比較的容易である。入浴で適度な熱ストレスを与えるとHSPが増加する。入浴中の体温を2度上昇出来れば、HSP増加は確実だ。体温を上げる運動や食べ物も有効だが、無理な運動は余分な酸化ストレスも増やすので前準備が必要となる。薬では抗潰瘍薬セルベックスの有効成分GAAによりHSPがふえるという。こういった事実から美容医学や抗加齢医学でしばしばHSP上昇法が紹介されている。

●和温(WAON)療法

 慢性心不全の高齢者が増加している。リハ医学進歩の恩恵を受けて、近年急性心筋梗塞後の心臓リハビリテーションの施設要件が緩和され、多くのリハ施設で心臓リハが取り組まれるようになっている。それでも循環器科や心臓血管外科が併設された病院や循環器センターなどでないと、なかなか一般のリハ施設で心臓リハを行う敷居は高い。ところが最近、我々の病院でも様々な障害で入院してくる高齢者の多くが慢性心不全や腎不全などの既往疾患を抱えている。否が応でもこういった心不全患者の治療を続けながらリハビリを行うこととなるのだ。さてこの十数年以来、HSPの組織修復や機能回復作用を利用した、低温サウナ浴による慢性心不全治療「和温(WAON)療法」が認知されるようになってきている。この4月に保険適応され、慢性心不全高齢者のリハビリにも応用されている。これは鹿児島大学の鄭忠和教授の開発によるもので、“日本循環器学会の慢性心不全に対するガイドラインにクラスIとして掲載され、「高度先進医療」として承認”されている(「和温(WAON)療法」ホームページから)。一人利用のサウナが“和温療法器”として市販され、低温サウナであるので治療の危険性は少なく、管理も比較的容易なようだ。一般の病院ではこの和温療法器を使って治療する。残念な事に東北地方では仙台の東北大学リハビリテーション部の一施設のみで可能。慢性期で高齢者のリハビリを行う施設にはもっと普及して欲しいものだ。

●“体温を上げて健康になる”

 10年ほど前、斉藤真嗣著「体温を上げると健康になる」という本がベストセラーとなった。この本はオーディオブックにもなって更に読まれるようになった。また最近では雑誌「アエラ」で「体温で24時間を整える」という特集記事があり、体温と生活リズムの関係、自分で熱を作り出す効用などを解説していた。最近は特に女性で低体温者が多く、コロナ感染のスクリーニングに体温を測定すると、その低体温ぶりには驚かされる。もっとも体温計自体の問題もある。サーモグラフィーによる非接触型や、脇の下や口中で測定する接触型でも15~25秒で結果が表示される予測値で実測値をみない体温計の信用性は乏しい。いずれ体温を上げると身体の免疫力(?)が上がって身体能力がアップし病気・障害に対する抵抗力が上がるのは間違いなく、我々はコロナ感染予防のためにも体温を上げる工夫と努力が必要である。

●実測体温計をくわえて湯に浸かる

 温泉に比較して水道水を使う自宅の風呂では浴槽に浸かってじっくり時間をかけないと、なかなか体温は上がってこない。我が家の風呂温度は43度。通常は41度前後の家庭が多いので、慣れないと43度は結構熱いと感じるだろう。43度の湯に浸かり実測体温計を口にくわえて体温を測る。2度上昇するのに約7~8分、42度で約10分、41度では15分かかる。もっと短時間に体温を上げたいなら炭酸入りの入浴剤を使う。いずれにせよ体温上昇効果は温泉浴に敵わない。入浴や温泉などに浸かってHSPを上昇させる、高価なサプリや薬を使わなくとも、身近なところに比較的安価な方法で適う健康法があるのだ。その健康法を自ら実践するため、“今日は温泉に行くか、じっくり自宅の風呂に浸かるのか”、夕食時からあれかこれかと悩む毎日なのである。

●参考図書・Web-URL

1)伊藤要子著「加温健康法」(法研2013)

2)斉藤真嗣著「体温を上げると健康になる」サンマーク出版(2009/6)

3)和温療法:http://www.waon-therapy.com/message.html

4)アエラ2020年11月23日号

(由利本荘医師会報2021年1月『新春随想』掲載)

2018年12月8日土曜日

[IS-REC/MyLIFELOG]■2018年12月08日(土)雪

本格的な雪の日となった。

午前中は土曜出勤で職場へ。週日同様にリハ室と病棟からの報告や依頼にオーダリングPCのメールで返信し、必要な指示を出す。また来週退院となる二人の患者さんの書類作成。そのほか溜まっていた介護保険主治医意見書、などなどで病棟の患者さんの顔を看るまもなく正午過ぎとなってしまった。

由利本荘市内アクアパルで“ボニージャックス・コンサート”

ボニージャックス・60周年コンサート in 由利本荘
午後2時から市内のスポーツ施設“アクアパル”の多目的ホールで“ボニージャックス60周年記念コンサート”があり、聴きに出かけた。(写真)今日は雪がしんしんと降り、いつもながらガスが立ち込めて視界不良。自家用で出かけるのを止めてタクシーで会場へ。この多目的ホールに何名入るのかわからないが会場一杯の観客であふれていた。15分の休憩を挟んで前後50分ずつ、昔聴き慣れた演奏曲目を耳にしてその懐かしさに何か目頭が熱くなる。メンバー4人のうち、一人が事故で急遽参加できず3人コーラスだった。バリトンのトラさんを中心に曲の間にトークを挟む。トラさんは時々言葉を思い出せず、他のメンバーの助けを借りながら楽しい曲にまつわるエピソードを語り、会場が盛り上がった。3人は83歳から85歳。背筋しっかり伸ばし一見若々しいがチラシの写真が若いときのものだったせいもあって、実物はやはり歳相応の印象。

早朝運動と食事

今朝の運動記録と早朝運動の週間記録
今週は上京中の日曜と昨日7日金曜日を除いて約30分4kmのジョギングを実行。ラジオ体操と5つのスクワットメニューは昨日も行った。(グラフ)ジョッギングの距離は以前の半分程度となったが、体操とスクワットが習慣化したのは良かった。

朝食と夕食・ハタハタ寒干し・積雪した自宅前道路(写真)

早朝運動後の朝食は定番で蒸し野菜・納豆・シャケ切り身・黒大豆入り玄米ご飯と味噌汁。いただきものの増田町リンゴはデザート。夕食は昨日に朝市で一箱800円で買ったというこぶりのハタハタを今夜も湯引きで。その他、野菜煮物やマダラの子の醤油みりん付け。夫婦二人では食べきれず、残ったハタハタは現在、寒干し中(写真左下)。雪は止むことなく降り続け、夜9時には相当の積雪となった(写真右下)

2018年9月20日木曜日

[IS-REC/MyLIFELOG]■2018年09月20日(木)晴れ

1日休んで早朝トレッドミル実行

15日土曜日から4日間続けてトレッドミルを実行、特に連休明け18日火曜は1時間を超え

る運動で運動距離9kmをオーバーした。そこで19日水曜は運動お休み。連休明けで職場の仕事が溜まり7時過ぎに帰宅後すぐに鶴舞温泉に向かった。やはり少しでも運動したほうが体調が良いのを実感して今朝は早朝トレッドミルを実行した。時間49分、距離7.6km(グラフ)。シャワーで汗を流した後の朝食はヒラメ刺身カルパッチョほか定番メニュー(写真)。定時出勤で医局オーダー端末に向い、いつもの作業開始。今週は私が主治医となる新規入院が続き、今朝もY病院・整形外科から紹介あり。

リハビリ依頼の対象者はみんな高齢者!

昨日入院のSR(83歳男)さんは誤嚥性肺炎回復後の廃用症候群でヤセの目立つフレイル患者。今日入院のIN(87歳女)さんは骨粗鬆症で今月初めに転倒して右恥骨・座骨骨折を来したケース。この方は未婚の長男(60歳過ぎ)との二人暮らしで家事を受傷前までこなしていただけに認知症なくしっかりしている方。痛みのコントロールをしながら基本動作とADL回復を目指す事となる。他医から紹介あったリハ依頼の一人はTT(93歳女)で腰椎圧迫骨折後3週目に入った方。腰椎コルセット使用し臥位や座位では痛みはないが動作で姿勢を変えると痛みは相当強い。この方も意外にしっかりしてベット脇に飾った曾孫の写真を見せて早く良くならねばという。もう一人のMS(82歳男)さんは在宅酸素療法(HOT)中だったが急性増悪で再入院。陽圧呼吸の調整と廃用予防のリハビリ併用のケースである。
さて、リハビリ入院してくる患者さんの多くは80歳以上で最近は90歳を超える方も珍しくはなくなった
最近掲載された地元紙のニュースでは、秋田県内の100歳以上の高齢者数は642人。過去最多でその割合は女562人・男80人で圧倒的に女が多い。高齢化率は7月1日現在で36.3%で全国最高水準だそうだ(記事)
こういった超高齢者でも元気が良い方は私と無縁で余り接点はないが、フレイルで体力が低下し病気がちから大血管病の脳卒中、あるいは心不全・呼吸不全・骨粗鬆症による骨折などを起こすと、“リハビリ”が皆必要となる。そういった患者さんが多数入院してくるのはその医療ニーズが高い故であり、私を含むリハビリスタッフとして患者さんの年齢を問わず少しでも良くして在宅や地域に帰したいものだ。夕方の会議(薬事委員会)終了後、解放されて帰宅。午後6時過ぎ夕食。

夕食は“ハナダイ”と“ボタンエビ”

今晩は見た目化粧でもしているような“ハナダイ”(写真・右)とボタンエビ刺身をいただく。今朝のヒラメ刺身も今夜の“ハナダイ”と“ボタンエビ”も今朝、ワイフが朝市で購入した食材。魚屋さんとワイフに感謝(写真・左)

2018年9月17日月曜日

[IS-REC/MyLIFELOG]■2018年09月17日(月)曇り一時雨のち晴れ

3連休最後は充実した1日


3連休最後の日、月曜日は火曜のリハセン出張前でもある。そこで明日の日中不在の仕事も考慮して、本日午前中に職場出勤することとした。いつものルーチンワークを片づける必要があるのだ。今朝は早朝トレッドミルも実行、午前中から充実した一日となった。トレッドミル運動は時間約1時間。速度8.2km/hr.、運動距離8.0km.、平均HR118bpm、消費カロリー406kcal.(グラフ)これだけ運動すると、シャワーで汗を流した後の朝食も美味しい。今朝は、朝市から買ってきた新鮮なイカとノドグロの刺身、アン肝ペーストタレの納豆、いつもの玄米ご飯と具沢山の味噌汁(写真)。ノドグロは夕飯で焼き魚でもいただいたが、いわゆる“高級魚”の部類に属するので刺身でも焼き魚でも身が締まってほんとに美味しい。

 職場自主出勤・定期処方とリハ依頼患者診察

いつもより1時間ほど遅めの出勤。医局デスクのオーダー端末には例によって沢山の指示待ちメールや依頼が来ている。担当入院患者の定期処方を含めて端末での仕事だけで3時間程費やす。端末での作業後、重症患者・問題患者さんの回診、他医からリハ依頼の患者さんの診察をする。依頼のあったMK(80歳女)さんは膠原病に伴う重症呼吸不全で在宅酸素療法の経歴も長いが、さらに合併症による急性増悪で入院。酸素の増量とステロイド含む補液でやや元気を取り戻している。ベッド脇のポータブルトイレにも自力で移乗出来るため呼吸リハは入院中の補助的手段となるようだ。
昼過ぎ帰宅。昨日に引き続き、リハセンから引き上げたPCの環境整備とシステムバックアップ、システムディスク交換など夕方まで行う。

夕食食べながら日本の食料自給率を考える

妻が朝市通いを始めてから食卓に新鮮な魚介類や野菜が豊富にのるようになり、秋田県のローカルタウンである由利本荘に住むようになって本当に良かったと思っている。今日の夕食はノドグロ焼き魚とクロダイ煮つけで贅沢そのもののメニュー(写真)
“ノドグロ(アカムツ)”とその焼き魚の夕食

先日、地元メディアの秋田さきがけ新聞に“食料自給率、秋田県が全国トップ”の記事が掲載された(記事写真)。食料自給率はカロリーべースとなるが、2016年秋田県は全国平均の192%であった。品目別にみれは勿論、米がダントツである。2016年は毎年全国1位の北海道が天候不順による米の不作で秋田県に第一位の座を譲った格好である。記事では、米以外の食料供給量は東北地方全体の平均より秋田県は相当下回っており、米からの脱却を訴えている。ちなみに魚介類の自給率は17%東北地方の133%は言うに及ばず全国平均62%からみても相当低い。全県の中でも由利本荘は漁港に近い地理的条件に恵まれ、その食料供給環境に優れており感謝・感謝だ。

2018年9月16日日曜日

[IS-REC/MyLIFELOG]■2018年09月16日(日)晴れ後曇り~小雨

蒸し暑い連休2日目

今日は27度まで気温が上がった一方で湿気が多く蒸し暑い1日となった。朝はゆっくり起きて新聞を読み、ここ数日の新聞切り抜きなどして過ごし早朝の運動なし。連休で朝市も休みで今朝は朝食に新鮮な魚は載らず野菜中心。昼はライ麦パンと自家製ヨーグルト。午前はリハセン医局に置いていたPCを自宅に引き上げたため、その環境構築とシステムバックアップなどに時間を費やす。正午頃に重い腰を上げてトレッドミルに乗る。その運動プログラムが最近おかしくなり、手直しと失敗を繰り返しながら約1時間主に早足モードで記録。運動時間計60分、速度7.4km/hr.、運動距離7km、平均HR105bpm、消費カロリー301lcal.(グラフ)

次女家族が急遽来訪

ここしばらく互いに忙しかったせいか由利本荘の自宅に遊びに来ていなかった秋田の次女家族が鮎川の「木のおもちゃ美術館」までやってきたとの事でその帰途、皆でやってきた。我々が秋田に行った折、次女宅にも寄るのでそんなに間が開いた訳ではないがやはり子供の成長にはびっくりさせられる。特に2歳となる末の3男Iチャンは喃語から単語や2語文らしき言葉を大きな声で盛んに話すようになりびっくり。兄弟が多いと末っ子の言葉や身体面への影響がとても大きいようだ。子供たちはテレビを観、おもちゃで遊び、様々ごちそうを食べて喜色満面で帰って行った(写真)

老後生活に月30万!

明日は敬老の日で日本生命による老後の経済生活に関する調査結果が掲載されていた(写真記事)。回答者はゆとりある老後生活に平均で月27万円が必要と回答、特に60代の方々の回答では平均で月30万だそうだ。年金暮らしとなってから元気で在宅生活を送られたとしてこの金額。施設利用では更にお金が必要となる。沢山の患者さんで老後の経済的問題を様々見聞きし、さらにこういった調査結果を知ると、比較的恵まれているはずの我々でも老後生活が不安となってしまう。子供や孫たちと良い関係を保つにも経済的ゆとりが大切。仕事はまだまだ卒業できず、若いころ夢見ていた長期の海外旅行や生活もやっぱり無理のようだ。

夕食は近くの中華料理店『黄閣楼』で

孫たちの来訪で夕食準備に時間がなく、近くの中華料理店『黄閣楼』で八宝菜と麻婆豆腐をいただく。昼食が遅かったため、夫婦二人でこれで十分満腹となった。(写真)

2018年5月5日土曜日

[IS-REC/MyLIFELOG]■2018年05月05日(土)曇~晴

2018/05/05夕方のウォーキング
子吉川沿いの田んぼでは既に代搔きが進む
今朝もゆっくり起きて朝食、メニュー副食は、昨日朝市で購入した、ヒラメのカルパッチョやアン肝ペーストをタレ代わりとした酒田納豆、常備菜となる、キンピラゴボウと山菜盛り合わせ、そして黒大豆入り玄米ご飯、イギスのツミレ他の味噌汁。食後、新聞を読んでからPCに向かい、ブログのレイアウト調整と「アマゾン・アソシェイト」パーツをガジェットとして取り込むことや、ブログ内に紹介している本の商品リンクを張ることを目標にこれらに再挑戦した。これは以前使用していたブログ・ライター(Windows Live Writer)が使用できなくなり、表記の目的のガジェット使用を断念していたためで、幸いにも夜半までかかってしまったがすべて成功!

長時間PCに向かって仕事をすると、眼は痛くなる、腰も痛い、そして何より体に良くない。
そこで雨上がりの夕方、午後5時頃よりウォーキングに出た。自宅から南に下り、薬師堂駅踏み切りを渡って、子吉川河川敷に向かう。そこから本荘インター方面に歩を進め、日本海沿岸道と子吉川沿いの県立大学方面へ向かう県道を歩く。川沿いの田んぼでは既に代搔きが始まっている。再び105号線に出て駅前方向十字路を通りすぎて自宅に向かうコースで2時間、10kmの道程である(組み写真)。さすがに途中で空腹と疲れが出て、マックスバリューで一休みして自宅に戻った。午後6時30分に夕食。夕食は舌ビラメのムニエル、パセリ入りの玉子焼き、ほか(写真)



2017年1月2日月曜日

[IS-REC/myLIFE] 『障害予防・ヘルスプロモーションから趣味へ』


  障害を持った方々を対象とするリハビリテーション科で長く仕事をしてきた。その関係でしばしば要介護の人たち相手に介護施設で健康講話をする機会があった。そんなとき彼らに向ける「健康寿命」と同じ意味合いの適当な言葉がなく苦労したことを思い出す。歳をとれば私自身を含めて、介護保険で他人のお世話にならなくとも多かれ少なかれ様々な余病や心身の不都合を持つのが当然だと思っている。医療にあまり明るくなければ医者に行って、そんな病気や障害も“治してもらえる”という幻想を持つ。施設での講話では“病気や障害と付き合い、今ある心身の不都合をそれ以上悪化させない、そのためにどうすれば良いか”という内容で話をしてきた。そして今もそういった内容で患者さん教育するのが私の仕事であり、私のライフワークだと思っている。

私のヘルスモーション

  さて最近では、職場でワークライフバランスが語られ、職場でのストレスチェックが義務化されるようになった。ストレスも当然、心身の不都合を悪化させる。患者さんに“病気や障害を悪化させないように”と説く以上、まず自らのワークライフバランスやストレスを考え、その対処法を考えて習慣化してゆく必要がある。そのような考えを元に、私自身もこれまで仕事を含めて、良しとする生活習慣を実践するように努めてきたつもりである。それは食生活や運動のみならず、衣食住の日常生活環境への配慮、悪しき習慣や誘惑を断つ“ヘルスプロモーション”の実践などを含んでいる。

ウォーキング、ジョッギングして記録に残す

写真1:活動量計OMRON WalkingStyle(上)、
HJA-403C(下)

  
  難しい理屈や理由づけはさておき、私の長年の趣味の一つは全くありふれた事であるが、健康維持に必要なウォーキングやジョッギングなどである。私なりにこのありふれた事が趣味の域まで到達していると思う理由は、ひとえに私の凝り性から来たものである。


運動は機器を使って、できる限り記録に留める

  運動は機器を使って、できる限り記録に留めるように工夫している。私の場合、機器の最初は万歩計(歩数計)、次いでランニングまで記録できる活動量計、さらに消費エネルギーや脂肪消費、心拍(脈拍)などを記録する機器を様々使ってきた。記録は定期的にブログに書いたり、最近ではフェイスブックに公開したりしている。

生活活動・運動を記録する機器のめざましい進歩




写真2:脈拍モニター付き
活動量計hr-70
写真3:hr-70による脈拍モニター(黒)と
脂肪消費率グラフ
  
  これら運動や活動量を記録できる機器の発達はめざましく、最近では安価でより簡便かつ取り扱いやすいものが手に入るようになった。時計を兼ねたリスト型活動量計もさまざま市販され、スマートフォンと連動して簡単に記録を残すことが可能となっている。私が最初に使用したぶら下げ型の歩数計や活動量計(写真1)は歩数・移動距離はともかく、消費カロリーなどは実測値とは異なる体格指数からの換算値であり、到底納得できるものではなかった。やはり心拍データが必要と判断して脈拍モニター付きリスト型活動量計を購入した。これは運動時に機器と前腕皮膚との接触で脈拍計測するが、しばしば接触不良となり、心拍(脈拍)表示にアーチファクトや記録欠損がみられ、使い物にならない事がわかった。次に示指にプローブを巻いて脈拍モニターする医療機器メーカーの活動量計(写真2)をしばらく使用した。しかしその記録をみると(写真3)、運動中の定常状態でも脈拍が結構細かく、時に大きく変動していることから、記録の信頼性に多少疑問があった。

冬季の運動を考えてトレッドミルを購入


写真4:LifeFitness T5
    秋田から由利本荘に転居して最も当惑したのは運動する場所の問題であった。秋田では夜間フィットネスクラブへ通い、季節によらず一定の運動が可能だった。由利本荘ではそういった運動する適当な場所がない。しばらくはそれに代わる屋外ウォーキングを楽しんでいたが、冬季になると路上の状態やヒートショックの不安もあり、ウォーキングにでかける事ができず、“運動過少”状態となってしまった。やはり天候や季節にとらわれない屋内用トレッドミルが必要であった。意を決して昨年9月、家庭用トレッドミルを購入した(写真4)。これには付属品として胸壁バンドの心拍プローブがついており、現在は、これで心拍モニターをしながら運動している。

リスト型・示指型脈拍モニターと胸壁心拍モニター
写真5:胸壁バンドの心拍プローブと
リスト型活動量計POLAR m400併用に よる記録
 先の示指プローブ型の活動量計も同時につけて心拍数を比較してみた。するとやはりリスト型より示指プローブ型が優れるものの、示指で脈拍を拾い心拍数とするこのタイプでも胸壁バンド型プローブに比べると信頼性に欠ける事がわかった。胸壁バンドが示す心拍数はその変動を含めて体感とよく一致しており、これで相当正確な消費エネルギー・運動量が測定できていると思っている(写真5)


記録し公開すること

リスト型活動量計POLAR m400

  記録を続ける作業は一見大変そうだが、スマホ経由でプローブから簡単にデータをPCに移すことができる。それに多少の後処理が必要となるものの、これは趣味の域で今まで一度も大変と思ったことはない。そして“体重計に乗るだけのダイエット”に通じる運動継続のモチベーションを上げる効果絶大である。ブログやフェイスブックへ公開すること、それは人目を意識して“良い”習慣を続けるヘルスプロモーションの有効手段であり、フェイスブックでは昔からの親友にいつも声援を送ってもらっている。

(本ブログの内容の相当部分は由利本荘医師会報2017年1月号に掲載しています)








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