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2026年4月7日火曜日

養生のヒント 老後の健やかな暮らしを守る『習慣の力』

 ●人生100年時代、いつまでも自分らしい自立生活を送りたい

高齢期の要介護状態を避け、いつまでも若々しく自分らしい自立生活を送るためには中高年期からの習慣の見直しが不可欠です。筋肉量が低下する「サルコペニア」や、心身の活力が低下する「フレイル」を予防するための「養生」の知恵を、科学的な習慣形成の視点から考えます。 

1.筋肉と血管を守る「攻め」の食習慣

筋肉量は20代後半から30歳頃をピークに減少が始まり、80歳以上ではピーク時の5〜7割程度まで低下します 。これを防ぐには、単に食べるだけでなく「何を、どう食べるか」が重要です。特に適正体重1kgあたり1g以上のたんぱく質摂取がサルコペニア発症予防に有効です 。また筋肉の合成を促す「ロイシン」を含む必須アミノ酸(BCAA)を意識しましょう 。加えて、多くの種類の食品を食べる習慣があるとサルコペニアのリスクが低いとされます。骨を強くし転倒を防ぐビタミンDは、1日20μgの補給が推奨されます 。脳卒中予防のため、就寝前や起床後にコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。糖と塩を控える事も大切です。高血圧予防の減塩に加えて、最近では砂糖の摂りすぎが血圧を上げ、血管疾患のリスクを高めることが指摘されています。

2 生活に溶け込ませる「ながら」運動

筋肉を維持するには、適切な栄養管理と運動(レジスタンストレーニング)の併用が最も効果的です 。「トイレ・スクワット」を推奨します。トイレに行くたびに便座の前で2回スクワットをしましょう。1日8回行えば計16回になり、血圧や血糖値の改善が期待できます。不要な安静を避けることも大切です。「活動量の低下」はサルコペニアの大きな原因です 。日常の些細な動作を「運動」と捉え、こまめに体を動かすことが寝たきり予防に繋がります。

3.  三日坊主を脱する「習慣化」のメカニズム

健康に良いと分かっていても続けられないのは、意志の力のせいではありません。脳の「習慣ループ」を理解することが鍵です。「きっかけ→ルーチン→報酬」のループです。 習慣は、何らかの「きっかけ(例:トイレに行く)」、それに応じた「ルーチン(例:スクワット)」、そして脳が喜ぶ「報酬(例:スッキリした、自分を褒める)」の3ステップで構成されます 。

●「習慣化」の黄金律

 悪い習慣を直したいときは、きっかけと報酬はそのままに、真ん中の「ルーチン」だけを健康的なものに置き換えます 。


SMARTな目標設定とは、「具体的(Specific)」「測定可能(Measurable)」など、実現可能な目標を立てることで、リハビリテーションの効果も高まります。老後の健康は、日々の小さな選択の積み重ねです。「栄養ケアなくしてリハビリなし」と言われるように、食事と運動をセットで習慣化し、自立した毎日を長く楽しみましょう 。


※当稿は、秋田県で配布される広報誌『楽園』VOL.94/2026.4.1に掲載されました.


2025年7月21日月曜日

[IS-REC/ISSUES]~老熟~

 ●黒井千次「老い」のエッセイ



 2005年から読売新聞に連載された黒井千次の「老い」に関するエッセイ集、第3冊目に当たる「老いのゆくえ」(中公新書)が柄谷行人の書評で某新聞に掲載された.興味をそそられて早速本書を購入した.「老いのゆくえ」は80代半ばの黒井が、「老い」のさまざまを自身の体験をもとに綴っている.このエッセイ集シリーズ第1冊目は著者70代半ばのものである.自分の年齢に近い記述を期待してこのエッセイ集「老いのかたち」も合わせて購入した.著者の「老い」の歴史的・哲学的考察はさておいて、印象に残った言葉は今風の「老い」を遠ざける健康志向や抗老化思考の対極にある「老熟」という言葉である.生物的年齢に則して高齢者の社会的役割や所為、立ち位置が変わり、昔であれば隠居、近代であれば「定年」がやって来る.こういった時期には社会の一線から離れ、慎ましくも時間的ゆとりを得て小旅行や散策、釣りなど趣味三昧の生活か、孫と戯れる生活である.「老い」の連作で描かれるさまざまな身体・認知能力の低下があっても、時間的・経済的ゆとりがあればその一つ一つを自他ともに受け入れながら「老い」を迎える事が出来るだろう.それが「老熟」である.


●「時の記念日」セイコウの時間意識調査

 6月10日の時の記念日に合わせて時計のセイコウが時間意識調査を毎年行っている(セイコウ時間白書2024、https://www.seiko.co.jp/csr/stda/archive/2024/detail.html).現代人の多くは「タイパは社会に定着」し、「行動はタイパを意識し、無駄な時間を過ごしたくない」と考えている結果である.無論「コスパ」も大切である.「時間が制限された方ががんばれる」「スマホなしで考えるのは5分以内、考えるより検索」で、まさにいつのまにか自分自身もそういった時間感覚に毒されているのに気づく.この調査結果は若い世代ほど高い割合であるが、その一つ一つの数値をみると世代差によらず総じて高い傾向であった.


●タイパ・コスパとエイジレスを求めれる医療・介護職

 人口減少と少子高齢化で地域のスーパーや飲食業、公共交通機関などが立ち行かなくなり地域社会の機能縮少が進んでいる.青壮年労働人口が減って社会を支える労働者不足も深刻である.医療・介護の現場も例外ではなく、利用者(患者)の減少に加えて医師・看護師・介護職の欠員・減少から県内医療・介護施設の倒産や大幅赤字が報じられている.一方、医師一人の充足で経営が改善した公的医療機関の例も報道されている.現状、高齢者を対象とする医療・介護現場ではその担い手である医師・看護師・介護職というエッセッシャルワーカーが確保される限り当面の経営は成り立っている.しかし医療・介護現場の人手不足で職員は仕事上のタイパ・コスパを求められ、特に高齢化した職員も年齢にお構いないエイジレスな役割を求められている.この心身の負担は大きい.結果は利用者である患者にも大きく影響している.施設での経管栄養は1日2回で回されている.必要栄養量や水分量補給を考えると、回数・量とも1日2回は非生理的であり、1回量が多くなった結果、誤嚥リスクも増大する.しかし対応する職員数が限られ、解決策は今のところ見当たらないようである.


●老熟への夢想

 医者となってずっと時間的に目一杯な生活を送り、それは以前ほどではないが今も続いている.結果として家庭での役割を十分果たせず、家族にも負担を強いてきた.“定年となり、仕事が一段落したら、またドイツ・オーストリアをゆっくりバスや電車で回ろう”、“行ったことのない国内各地も旅行したいな”、“以前は自宅で犬を飼っていた.今度は少し大型犬を飼って毎日散歩したいな”、などと妻と話したり想像したりする.しかし未だその実現の目処は立っていない.そしてその目処が立たないうちに、ある日気づいてみると心身ままならない、“要介護老人・寝たきり老人”となっている自分がこわい.毎日そういったたくさんの実例をみながら、老熟の心境とささやかな夢の実現を夢想している.

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付記:

1.引用した黒井千次「老い」シリース第3冊目「老いのゆくえ」のあと、4冊目に当たる「老いの深み」(2024年5月刊)が出版されている.

2.本稿は2025年7月15日、由利本荘医師会報NO.613号記事『銷夏随想』に掲載した




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2025年1月1日水曜日

[IS-REC/ISSUES]~認知症が気になる・・

 ●親友K君が認知症専門書を出版

 親友K君はほぼ毎日のように診察室や往診先での出来事をエッセイ風にフェイスブック(Fb)にまとめている。日常臨床を手抜きなく行い、また新医協代表という要職に着きながら、まさに超人的に仕事をこなしているようだ。外来や往診で見聞きしたり体験したことを個人情報に注意しながら書き続けるのは、自身の経験からも容易ではない。まだこの本が手元にないのは残念だが、そういった苦労の結晶が、この認知症に関した一冊である。

今田隆一 (著), 阿部育実 (著), 𠮷田真理 (著)『認知症が気になるあなたへ──診察室から見たその備え』(新日本出版社、2024/11/23)

アマゾンの紹介記事には、「第一線の医師、看護師、社会福祉士が、病気の原因や特徴をふまえ、治療とケアのあり方、予防を解説します。・・事例も豊富で役立つ制度のガイドもあります。」とある。この本を手に取るのが楽しみだ。

●身近な認知症患者さんとリハビリ

 私自身も認知症のある高齢患者さんを入院や外来で毎日診察する。それは当初、認知症以外の身体疾患が原因でリハビリ科に関わった患者さん達である。そういった患者さん故からか、時に話を聞いていて、認知機能低下からくる話の堂々巡りについ声を荒らげてしまうことがある。またリハビリを通じて一定の信頼関係ができると、担当医を聞き役に止め処なく話を続け、時間に追われる身をイライラさせることもある。認知症の陰性症状や逆に陽性症状が強くなるともう対応が困難だ。認知症自体に対するリハビリは発症の早い時期であれば認知機能を改善させるさまざまな方法もある。一見関係がなさそうな身体的動作訓練やADL訓練が症状改善に有効とされる。精神科リハビリでよく行われるロールプレイを含む生活機能訓練も有効である。日常生活や職場での認知機能低下を補う手段として、記憶ノートやアラーム設定できるスマホの活用、生活場所に必要情報を張り出すなど、さまざまな補助的手段の導入を提案することもある。

●認知症になった夢

 認知症は一定水準以下の記憶検査成績や、日常の記憶力低下、物忘れの自覚だけで診断はできない。記憶であれば食事などの日常イベントそのものを忘れる場合である。そういった自身の経験はないが、ある日、学会発表のために首にネクタイを巻こうとして何度やってもうまく巻けずに焦る自分の夢をみてしまった。そして、“これは認知症の症状だ”と確信し暗然とする夢だ。認知症になった自分が夢に出るのは、やはり認知症になる自分が恐いのだ。

●認知症リスクと私の認知症対策

 最近の新聞記事(2024/11/20付け朝日新聞アピタル「認知症に14のリスク要因」)には、英国医学雑誌専門委の報告を引用して、”(14)すべてのリスクを取り除けば(認知症は)45%予防可能“と書いている。その14のリスクとは若齢期から中年期、高齢期と人生の時期により異なっている。若齢期の教育の不足、中年期の様々な生活習慣やそれに起因する罹病、高齢期の社会的孤立や大気汚染、未治療の視力低下が項目として挙げられている。それぞれ項目の重みは異なるが、多少認知症診療に関わる者として、また高齢期にある自身の体験としてこの14リスクは宜(むべ)なるかなである。特に自身の問題として気になのは情報の窓口、感覚器の機能低下である。視力低下や聴力低下(難聴)がそれで、特に最近進んできた緑内障による視力低下を気にしている。視力が低下すると、患者さんの顔など仕事で遭遇する他人の印象(顔の認知)を1回でできなくなる。さらに書類を読む折、その書面全体を一塊で短時間把握することができない、などの影響がある。また生活上の自覚はなかったが、職場健診で聴力低下を指摘され唖然とした。聴力低下には思い当たることがあった。長時間イヤホンを利用することだ。ウォーキングや交通移動時にイヤホンを常用する。調べると、“イヤホン難聴”という言葉があり、その対策としてイヤホン利用は1時間を限度、ノイズキャンセリングイヤホンを使用することとしている。そしてイヤホン使用に限らず環境音の音量を含め、身近なは音のレベルは60db程度までで70dbを超えないように注意している。認知症リスクの多くは若齢期から中年期の成育や生活環境に関わっており、現在まさに高齢期にある自分にできる認知症対策は限られている。新聞記事にあるように、しっかり持病や生活習慣病の管理をし、加えて“脳へのダメージ”を減らし、身体運動で体も脳も鍛え続けることが肝要である。また認知症リハビリで有効性が高い、記憶力低下の積極的代償手段(スマホやスマートウオッチのメモ機能やアラーム機能)導入で同僚や患者さんに迷惑をかけずスムーズに日常業務をこなすことも職業人として必要だと思っている。

(本稿は2025年1月、由利本荘医師会報NO.607(202501号)『新春随想』に掲載した)


2024年8月17日土曜日

[IS-REC/ISSUES]『働き盛りの息子・娘に負担かけたくない!』~医療・介護の家族サポートとケア考~

 ●遠隔地のキーパースン

 公務員退職後も長らく現役社会人だったH氏(94歳)が倒れた。急性期病院治療後に当科紹介、廃用症候群として原病治療継続とリハビリを行う予定であった。しかし転院後に原病に伴うさまざまな続発症や合併症を起こして死地を彷徨った。その都度、東京在住のキーパースンであるH氏長男に直接来院していただいた。電話連絡で済ませられる場合もあったが生死に関わる事が多く遠隔地からの来院要請は致し方なかった。H氏長男は年齢的にも要職に着くエッセンシャルワーカーであり、時間のやりくりは相当大変だったに違いない。20数年前に両親を亡くしている私とH氏長男とではケアされる世代の私とケアする側の彼とで立場はまったく異なるが、とても人ごととは思えなかった。自分がH氏のようになった場合、多忙な遠方の息子・娘は果たして仕事を放って当地まで駆けつけて来れるだろうか?

●家族介護の現実

 団塊世代が75歳を過ぎ、75歳以上人口は2000万人を超える。厚労省の推計で2040年に生産年齢人口(15歳~64歳)が現在より2割減少し、いわゆる「8がけ社会」となる。2050年には高齢一人暮らし世帯が44%、2060年には65歳以上高齢者の3人に一人は認知症で何らかのケアが求められるようになる。高齢化や過疎化進行が全国平均よりずっと前をひた走る秋田県。日常、障害を抱えリハビリを行い、その後も外来で治療を続けるたくさんの患者さんをみていると、介護保険があっても経済的に施設利用も在宅サービスも困難、一方家族による介護力も乏しいといった悲惨な現実に突き当たる。夫と二人暮らしで外来通院中のS(89歳)さんは受診時に決まってケアする夫への愚痴や不満を繰り返す。起立・移動が困難なSさんを在宅で介護する夫の負担は相当だろう。しかし介護保険の自己負担額を考えると施設や在宅サービス利用は困難なのだ。同様な例は、退院先や退院後のサービスを検討するリハビリカンファランスでもしばしば話題となる。家族の介護力から在宅ケア主体の自宅退院が困難と判断されても、経済的理由から在宅を選択する家族がしばしばみられる。また家族介護のために息子・娘が離職して遠隔地から当地に戻るケースも数多い。家族の負担を最小限とするはずの介護保険が少子高齢化と「8がけ社会」の現実を前に機能不全を起こしつつある。

●ヤングケアラーとビジネスケアラー

 ある大手半導体メーカーの正社員を対象に親の介護について調査したところ、現在既に親の介護をしている 割合が12%、将来的に親の介護のため離職を考えているが65%だったという(朝日新聞、けいざい+『増えるビジネスケアラー』2024.6.12)。中堅社員を多く抱える大企業では親の介護の問題を相談できる仕組み作りも進んでいる。介護に関する最近の話題は、高齢者増加と高齢者・障害者家族を介護するヤングケアラーやビジネスケアラーの問題である。ヤングケアラーの問題は子の将来に関わるため深刻であり法律上、行政支援の対象となった。しかしその実態把握は不十分で支援体制の地域間格差は大きいという(毎日新聞2024年6月28日社説)。ビジネスケアラーでは、仕事と介護を両立させるタイムマネジメントが大変である。今後、介護される高齢世代が増加し、働きながら介護する人が確実に増えていくだろう。また生産年齢人口を構成する若い世代が東京一極に集中しているため、遠隔地の故郷に戻って家族介護に当たるベテラン社員の介護離職が中央の中・小・大企業で生じて来るだろう。これは職場内に限らず、現役世代が減少を続ける社会全体の大きな問題である。

●ケアされる側と、する側の問題、そしてACP

 医療と介護の現場で仕事に従事し、医療と介護に関わる周辺家族の現実、医療と介護を受ける患者の状況を第三者の立場でみる習慣がすっかり身についてしまっている。しかし今後の医療と介護の問題は無論人ごとではない。自分自身の行く末を考えると、加齢や持病・疾病併発で健康寿命が尽き入院医療や介護が必要となる時が必ずやってくるだろう。また様々な手続きや意思決定が困難になると、遠方の息子・娘の直接・間接のサポートも必要となる。そんなディストピアに映る近未来で医療とケアを受ける自分と、それを支えるケアラーとしての家族(息子・娘)を具体的にイメージすることは辛いことだが避けては通れない。いつも他人事と感じているアドバンス・ケア・プランニング(ACP)も身近な自分と家族の問題として検討していかねばならないだろう。

●それでも健康長寿の元気老人を続けたい

 高齢でも元気で現役を通した日野原先生や瀬戸内寂聴さんの紹介本。最近では4回の月曜連載記事(読売新聞)で紹介された『「人生100年の歩き方」天野恵子さん(内科医)』の記事。カスピ海ヨーグルト創始者、家森幸男先生の近著『80代現役医師夫婦の賢食術』(文春新書)。いずれも健康で仕事を続ける自らの日常生活や食事のノウハウ、心構えを披露している。こういった健康情報で得た知識でわれわれ夫婦もすっかり、“健康お宅”である。妻は認知症予防にハングルを学び続け、ピアノレッスンを受けるのも欠かさない。多少の身体不自由を抱えるが毎日水中ウォーキングにでかけている。また朝市に通い、新鮮な野菜や魚を求めて朝の食卓に供している。私も現役医師を続けながら1日1万歩以上の運動ノルマを果たしている。一方、身近なところで友人や知人の脳卒中・心筋梗塞・ガン罹患や急逝の報を聞くことが多くなった。誰しも決して予期していなかった事に違いない。現在の境遇と健康に感謝する気持を忘れず、「働き盛りの息子・娘に負担はかけたくない!」の気持ちで健康長寿を全うしたい。
(本稿は2024年8月、由利本荘医師会報NO.602「銷夏随想」に掲載した)



2024年1月7日日曜日

IS-REC/ISSUES]『ながら運動とオーディオブック』

 ●運動・食事と健康長寿

 ウォーキングの効用が繰り返し強調されている。健康寿命延伸には身体的フレイルを予防する、そのためには適切な運動と食事が必要である。ウォーキングはその最も有効な手段であり、“1日8000歩で病気予防、そのうち20分間を大またで力強く歩く、歩数や頻度が増えても死亡の減少率はほぼ同じ”(朝日新聞「知っ得・なっ得、正しい歩き方2・歩くとどんな効果が?」2023年11月25日号)などと具体的に目標と方法が書かれている。医学雑誌やその関連記事を読んでもおおよそ同じである。日常の身体活動量低下が問題であり、身体的フレイル予防にウォーキングなど有酸素運動や筋力トレーニング継続が有効である。また食事については良質な高タンパク食の摂取が勧められている。しかし食事はともかく、結構まとまった時間を要する運動を続けるのは決して容易ではない。私自身はリハビリ医として障害のある患者さんや高齢者に障害予防や健康維持の必要性、そのノウハウを話す機会が結構多い。そんな時、自らどれだけ実践しているかがいつも気になる。好きなだけ食べ、肥満して筋力衰え、動作ものろのろしているようでは、たとえそれが加齢の影響であっても誰も話に耳を傾けてくれないだろう。障害の悪化予防や健康長寿を伝えるにはその理屈以上に自ら実践しているという心身の張りや自負、自信が必要なのだ。

●運動継続の工夫

 運動継続にはそれを“習慣化する力”が必要だ。しかし多少でも辛いと感じる事は気合や掛け声、まして他人の促しでできるものではない。時間が限られる現職生活では尚更だ。誰かと一緒に運動するのも一つの工夫。朝早く夫婦や仲間を集ってウォーキングするのをよく見かける。私は娘婿の早朝ラジオ体操や筋トレ習慣を真似て、メールで互いに励まし合いながら毎朝実践できるようになった。しかし仕事から帰り、その日の歩数を万歩計で確認すると、せいぜい3000歩程度。8000歩にはほど遠くガックリ。帰宅してからの運動や何かにと予定の入る事が多い週末に運動をプランするのはやはり時間的のみならず精神心理的にも負担が大きい。運動を習慣化するには何らかの“奥の手”が必要だ。

●“読む”から“聴く”読書へ

 読書は若い頃からの習慣で、水上 勉や松本清張、高村 薫、宮部みゆきなどの社会派推理小説、五木寛之、遠藤周作、三浦綾子などのロマン派長編小説を読み、また仕事がらブルーバックスの脳科学など、サイエンスものもよく読んでいた。しかし視力の衰えとともに、最近は“ツンドク”はやっても通常の読書はだんだん億劫で難しくなくなってしまった。そんな頃、“耳で聴く読書”を知った。当初、 遠藤周作『沈黙』や水上 勉『雁の寺』などの名作をCD-ROMで購入し聴いた。夢中になり床についても聴いて寝不足になったが、確実に読書に代わる新しい趣味・習慣となった。そのうち、ネット上のオーディオブック、特にアマゾンのaudible.comから日本語版が出るようになり、有料会員となった。audible.com日本語版の収録作品が増え、一時収録作品が読み放題であったため、吉川英治の『新・平家物語』や『三国志』など歴史小説の大著を次々と聴いていった。そしてこの“聴く読書”と屋外ウォーキング、自宅でのトレッドミル運動とが自然に結びつくこととなった。屋外ウォーキングは市内の子吉川河川敷を本荘インター付近からその河口近くまで10数キロを2時間ほどかけて、ネックスピーカーからのaudible作品を聴きながら歩く。そして犬の散歩やサイクリングを除いて、同じウォーキングをしている多くの人もそういったmusic playerを聴きながら歩いているのに気づかされた。

●運動しながら“聴く読書”:認知症予防のDual Task

 毎日運動を継続する秘訣は私の場合、このaudible.comを聴く楽しみと運動を組み合わせた事だった。相当以前に秋田セントラルクラブで本を読みながらトレッドミルに上がって運動している強者をみかけたが、トレッドミル上を歩いたり、河川敷を歩きながら“聴く読書”はずっと容易に運動と読書のDual Taskを可能にしてくれた。帰宅して夕食後のトレッドミルも聴きかけた作品の続きが聴きたくて全く苦にならなくなった。毎日1万数千歩の歩数と距離も現在は当たり前となって、fltnessにも成功した。また最近物忘れが多く、自身の認知症を心配したり相談を受けたりするが、運動と“聴く読書”のDual Taskはその予防にも多少貢献しているのではないかと密かに思っている。

※本稿は、由利本荘医師会報NO.595「2024年新春特集号」“新春随想”に掲載した




2021年1月2日土曜日

[IS-REC/ISSUES]『湯に浸かって健康になる』

●温泉通い

 由利本荘市の本荘公園に近い鶴舞温泉は、家から歩いてすぐの所である。元々、温泉好き夫婦なので週2、3度は回数券を買ってここに通っている。時に医師会長W先生やいつも医師会病院に往診いただくS先生、また私のかかりつけである御門歯科O院長先生などとも一緒になる。気泡浴や露天風呂、サウナなどを利用して温泉を楽しむ。温泉から家に帰るともう時間は午後8時半過ぎ。後はもう寝るだけの生活である。温泉通いは秋田では秋田温泉へ。しかし温泉まで車30分の距離。いくら温泉好きでも月にせいぜい2度か3度がやっとだった。由利本荘市での生活ではワイフが遊泳館で毎日水中ウォーキングを楽しみ、夜は夫婦で鶴舞温泉に通う生活。近くにプールも温泉もある由利本荘市の生活満足度は秋田市に比べて相当高いこととなる。

●物理療法としての温泉

 過日、秋季リハビリ医学会総会があり学会の研修講演を連続して聴講した。その中の一つは温泉医学・物理療法。演者のM教授(国際医療福祉大学)はリハビリ医学でも少し毛色が変わっており、温泉医学を中心に現在も活躍している。今回の研修講演内容は物理療法・温泉療法オーバービュー。彼の解説では、温熱や電気を使い機能回復や疼痛緩和を図る物理療法(物療)の歴史は古く、記紀の神話世界からその記述があり、近年では江戸時代から明治・大正・昭和の戦前にも物療が盛んに行われたという。特に温泉は言わずもがな昔から日本人に欠かせない娯楽や療養手段であった。講演ではこの温泉の効用を温泉医学の立場から様々解説してくれた。温泉は温熱の一般的効果に加え、入浴中の体温上昇が早い(炭酸泉)、浸かった後の保温効果に優れる、リラックス効果も大きい(特に塩化物泉)等々で、実際の実験データを示しながら検証結果を説明した。また疫学研究で温泉の定期的利用者群とそうでない群の比較で大血管病や骨折リスク、死亡リスクが低かったことも話された。温泉の直接的効果については、“疼痛性疾患、関節拘縮、血行不全、肩手症候群、失調症状、褥瘡などの症状緩和や治療に役立つという。

●“ヒートショック”と“ヒートショックプロテイン(HSP)”は別物

 冬場のこの時期、特に東北地方の寒冷地仕様ではない戸建て住宅に暮らす多くの高齢者は風呂場で倒れることが多い。その大半は“ヒートショック”と言われ、注意が喚起されている。これは暖房のある暖かな部屋から寒い脱衣所、さらに冷えた浴室に入り、血圧の急上昇をきたす、さらに浴槽に浸かって血管が開くなど、急激な体温変化が原因となって血圧上昇下降があり、心筋梗塞や脳卒中を起こすというものだ。冬季の救急搬送はこの“ヒートショック”に因るものが多い。入浴前に脱衣所や浴室を前もって十分暖めて置くことが事故防止上、肝要である。さて、“ヒートショックプロテイン(HSP)”はこの高齢者浴室事故の原因、“ヒートショック”とは全く別物だから少しややこしい。HSPについて一般向け書籍を出している伊藤要子氏の「加温健康法」(法研2013)によると、HSPとは熱ストレスで増加する組織修復タンパク質のこと。脳卒中後の急性期に組織修復に働くタンパク質として、しばしば登場するので脳卒中を専門とする医師には結構馴染み深いタンパク質である。「加温健康法」で紹介される事例では、ネズミやウサギを使ったストレス実験でそのストレス負荷の前に加温時間を入れるとそのストレス緩和効果は絶大だという。また実生活上では、スポーツ選手のトレーニングメニューにマイルドな加温(サウナや入浴)を入れると入れないとではその疲労回復程度やスポーツ記録で相当の差が出るという。実際、カナダでの冬季オリッピックの際、日本選手が試合直前にサウナを利用し好成績を挙げたそうである。このHSP(特にHSP70)は体内に増加しても特段の副作用発現はない。また自己の工夫で体内に増やすことも比較的容易である。入浴で適度な熱ストレスを与えるとHSPが増加する。入浴中の体温を2度上昇出来れば、HSP増加は確実だ。体温を上げる運動や食べ物も有効だが、無理な運動は余分な酸化ストレスも増やすので前準備が必要となる。薬では抗潰瘍薬セルベックスの有効成分GAAによりHSPがふえるという。こういった事実から美容医学や抗加齢医学でしばしばHSP上昇法が紹介されている。

●和温(WAON)療法

 慢性心不全の高齢者が増加している。リハ医学進歩の恩恵を受けて、近年急性心筋梗塞後の心臓リハビリテーションの施設要件が緩和され、多くのリハ施設で心臓リハが取り組まれるようになっている。それでも循環器科や心臓血管外科が併設された病院や循環器センターなどでないと、なかなか一般のリハ施設で心臓リハを行う敷居は高い。ところが最近、我々の病院でも様々な障害で入院してくる高齢者の多くが慢性心不全や腎不全などの既往疾患を抱えている。否が応でもこういった心不全患者の治療を続けながらリハビリを行うこととなるのだ。さてこの十数年以来、HSPの組織修復や機能回復作用を利用した、低温サウナ浴による慢性心不全治療「和温(WAON)療法」が認知されるようになってきている。この4月に保険適応され、慢性心不全高齢者のリハビリにも応用されている。これは鹿児島大学の鄭忠和教授の開発によるもので、“日本循環器学会の慢性心不全に対するガイドラインにクラスIとして掲載され、「高度先進医療」として承認”されている(「和温(WAON)療法」ホームページから)。一人利用のサウナが“和温療法器”として市販され、低温サウナであるので治療の危険性は少なく、管理も比較的容易なようだ。一般の病院ではこの和温療法器を使って治療する。残念な事に東北地方では仙台の東北大学リハビリテーション部の一施設のみで可能。慢性期で高齢者のリハビリを行う施設にはもっと普及して欲しいものだ。

●“体温を上げて健康になる”

 10年ほど前、斉藤真嗣著「体温を上げると健康になる」という本がベストセラーとなった。この本はオーディオブックにもなって更に読まれるようになった。また最近では雑誌「アエラ」で「体温で24時間を整える」という特集記事があり、体温と生活リズムの関係、自分で熱を作り出す効用などを解説していた。最近は特に女性で低体温者が多く、コロナ感染のスクリーニングに体温を測定すると、その低体温ぶりには驚かされる。もっとも体温計自体の問題もある。サーモグラフィーによる非接触型や、脇の下や口中で測定する接触型でも15~25秒で結果が表示される予測値で実測値をみない体温計の信用性は乏しい。いずれ体温を上げると身体の免疫力(?)が上がって身体能力がアップし病気・障害に対する抵抗力が上がるのは間違いなく、我々はコロナ感染予防のためにも体温を上げる工夫と努力が必要である。

●実測体温計をくわえて湯に浸かる

 温泉に比較して水道水を使う自宅の風呂では浴槽に浸かってじっくり時間をかけないと、なかなか体温は上がってこない。我が家の風呂温度は43度。通常は41度前後の家庭が多いので、慣れないと43度は結構熱いと感じるだろう。43度の湯に浸かり実測体温計を口にくわえて体温を測る。2度上昇するのに約7~8分、42度で約10分、41度では15分かかる。もっと短時間に体温を上げたいなら炭酸入りの入浴剤を使う。いずれにせよ体温上昇効果は温泉浴に敵わない。入浴や温泉などに浸かってHSPを上昇させる、高価なサプリや薬を使わなくとも、身近なところに比較的安価な方法で適う健康法があるのだ。その健康法を自ら実践するため、“今日は温泉に行くか、じっくり自宅の風呂に浸かるのか”、夕食時からあれかこれかと悩む毎日なのである。

●参考図書・Web-URL

1)伊藤要子著「加温健康法」(法研2013)

2)斉藤真嗣著「体温を上げると健康になる」サンマーク出版(2009/6)

3)和温療法:http://www.waon-therapy.com/message.html

4)アエラ2020年11月23日号

(由利本荘医師会報2021年1月『新春随想』掲載)

2017年2月12日日曜日

■[IS-REC/BOOK]堀田秀吾著『科学的に元気になる方法集めました』(文響社)を読む

●良かれとする自分の行動を科学的に裏付けてくれる本

仕事、遊びに関わらず多少無理をしても翌日に残らないような元気はとうの昔になくなった。一方で心身ともに少しでも若く元気にありたいと“アンチエイジング”を志し、ヒト(他人)には年齢以上、“元気旺盛で若い自分”に見せかけようと努力する。しかし、そのみせかけの自分と実際の自分を混同した思い込みは“認知バイアス”と言って、自分を過大評価した結果、却ってマイナス効果をもたらすという。限られた時間を有効に使うため、よかれと思うことを習慣化している。規則正しい生活と衣食住の管理、毎日の運動などなど。昨年秋からは気候によらずコンスタントな運動ができるようにトレッドミルを用意して早朝ランニングを毎日の日課としている。早朝のランニングとその後の入浴、食事・出勤と朝の時間は慌ただしい。しかしその日の職場での仕事のスタートはとても快適だ。今回手にとった堀田秀吾著『科学的に元気になる方法集めました』(文響社2017年2月刊)は、このような生活パターンの合理性を研究面で裏付けしてくれる本だ。日常自分のする行為・習慣が何ら意味をなさない自己満足にすぎないとしたら、それは悲劇であるがそういった不安をエビデンスに基づいて払拭してくれている。
●さらに心も体も元気になりたい時にヒントをくれる本
「笑顔を作る」ことでストレスが軽減するという。また笑顔でコミュニケーションすると、その相手との関係もうまくゆく場合が多い。私の苦手な“手足の動き”すなわち、多少大げさなジェスチャーも交えた対話はもっと良い効果をもたらす。背筋をピンと伸ばすこと、楽しいリズミカルな手足の動きは沈んだ気分をプラスに変える効果がある。なかなかおもしろい研究結果が紹介されている。
●今の自分を反省させてくれる本
優柔不断で仕事効率の悪い自分を変えるヒントも書かれている。“考えることより、まず行動”、仕事を始めるにはその段取りも大切だが、“やる気スイッチ”をオンにすることはもっと大切。そのために“行為として仕事にまず着手する”事が大切。同じような勧めは他のハウ・ツー本にもよく書かれているし、経験的にもまず取りかかってしまうと意外にスムーズに仕事が進むことから納得される。
●目標達成のノウハウ
小出しの目標設定で達成感を味わいながら仕事を進めること、ゴールを意識した仕事でその効率を挙げること、これらもさまざまハウ・ツー本に書かれている事だ。これを体験としてではなく研究成果として実証された方法として書かれていると、とても説得力がある。
●高齢・認知症患者さんに接する時役立ちそうなこと
スキンシップは、心の幸福度を上げるという。患者さんと接するとき、診察の手段としてスキンシップを応用することは特に認知症の患者さんでは経験的にも有効である。
●いいこと取りでいい本
毎日を楽しく送るには身体とやる気をうまくコントロールすること。著者はあとがきに心の問題にも触れることから、その科学的根拠にこだわる危うさにも一言触れている。そうだ、自分のやっていることに自信をつけてくれる“いいこと取りでいい本”なのだ。

2017年1月2日月曜日

[IS-REC/myLIFE] 『障害予防・ヘルスプロモーションから趣味へ』


  障害を持った方々を対象とするリハビリテーション科で長く仕事をしてきた。その関係でしばしば要介護の人たち相手に介護施設で健康講話をする機会があった。そんなとき彼らに向ける「健康寿命」と同じ意味合いの適当な言葉がなく苦労したことを思い出す。歳をとれば私自身を含めて、介護保険で他人のお世話にならなくとも多かれ少なかれ様々な余病や心身の不都合を持つのが当然だと思っている。医療にあまり明るくなければ医者に行って、そんな病気や障害も“治してもらえる”という幻想を持つ。施設での講話では“病気や障害と付き合い、今ある心身の不都合をそれ以上悪化させない、そのためにどうすれば良いか”という内容で話をしてきた。そして今もそういった内容で患者さん教育するのが私の仕事であり、私のライフワークだと思っている。

私のヘルスモーション

  さて最近では、職場でワークライフバランスが語られ、職場でのストレスチェックが義務化されるようになった。ストレスも当然、心身の不都合を悪化させる。患者さんに“病気や障害を悪化させないように”と説く以上、まず自らのワークライフバランスやストレスを考え、その対処法を考えて習慣化してゆく必要がある。そのような考えを元に、私自身もこれまで仕事を含めて、良しとする生活習慣を実践するように努めてきたつもりである。それは食生活や運動のみならず、衣食住の日常生活環境への配慮、悪しき習慣や誘惑を断つ“ヘルスプロモーション”の実践などを含んでいる。

ウォーキング、ジョッギングして記録に残す

写真1:活動量計OMRON WalkingStyle(上)、
HJA-403C(下)

  
  難しい理屈や理由づけはさておき、私の長年の趣味の一つは全くありふれた事であるが、健康維持に必要なウォーキングやジョッギングなどである。私なりにこのありふれた事が趣味の域まで到達していると思う理由は、ひとえに私の凝り性から来たものである。


運動は機器を使って、できる限り記録に留める

  運動は機器を使って、できる限り記録に留めるように工夫している。私の場合、機器の最初は万歩計(歩数計)、次いでランニングまで記録できる活動量計、さらに消費エネルギーや脂肪消費、心拍(脈拍)などを記録する機器を様々使ってきた。記録は定期的にブログに書いたり、最近ではフェイスブックに公開したりしている。

生活活動・運動を記録する機器のめざましい進歩




写真2:脈拍モニター付き
活動量計hr-70
写真3:hr-70による脈拍モニター(黒)と
脂肪消費率グラフ
  
  これら運動や活動量を記録できる機器の発達はめざましく、最近では安価でより簡便かつ取り扱いやすいものが手に入るようになった。時計を兼ねたリスト型活動量計もさまざま市販され、スマートフォンと連動して簡単に記録を残すことが可能となっている。私が最初に使用したぶら下げ型の歩数計や活動量計(写真1)は歩数・移動距離はともかく、消費カロリーなどは実測値とは異なる体格指数からの換算値であり、到底納得できるものではなかった。やはり心拍データが必要と判断して脈拍モニター付きリスト型活動量計を購入した。これは運動時に機器と前腕皮膚との接触で脈拍計測するが、しばしば接触不良となり、心拍(脈拍)表示にアーチファクトや記録欠損がみられ、使い物にならない事がわかった。次に示指にプローブを巻いて脈拍モニターする医療機器メーカーの活動量計(写真2)をしばらく使用した。しかしその記録をみると(写真3)、運動中の定常状態でも脈拍が結構細かく、時に大きく変動していることから、記録の信頼性に多少疑問があった。

冬季の運動を考えてトレッドミルを購入


写真4:LifeFitness T5
    秋田から由利本荘に転居して最も当惑したのは運動する場所の問題であった。秋田では夜間フィットネスクラブへ通い、季節によらず一定の運動が可能だった。由利本荘ではそういった運動する適当な場所がない。しばらくはそれに代わる屋外ウォーキングを楽しんでいたが、冬季になると路上の状態やヒートショックの不安もあり、ウォーキングにでかける事ができず、“運動過少”状態となってしまった。やはり天候や季節にとらわれない屋内用トレッドミルが必要であった。意を決して昨年9月、家庭用トレッドミルを購入した(写真4)。これには付属品として胸壁バンドの心拍プローブがついており、現在は、これで心拍モニターをしながら運動している。

リスト型・示指型脈拍モニターと胸壁心拍モニター
写真5:胸壁バンドの心拍プローブと
リスト型活動量計POLAR m400併用に よる記録
 先の示指プローブ型の活動量計も同時につけて心拍数を比較してみた。するとやはりリスト型より示指プローブ型が優れるものの、示指で脈拍を拾い心拍数とするこのタイプでも胸壁バンド型プローブに比べると信頼性に欠ける事がわかった。胸壁バンドが示す心拍数はその変動を含めて体感とよく一致しており、これで相当正確な消費エネルギー・運動量が測定できていると思っている(写真5)


記録し公開すること

リスト型活動量計POLAR m400

  記録を続ける作業は一見大変そうだが、スマホ経由でプローブから簡単にデータをPCに移すことができる。それに多少の後処理が必要となるものの、これは趣味の域で今まで一度も大変と思ったことはない。そして“体重計に乗るだけのダイエット”に通じる運動継続のモチベーションを上げる効果絶大である。ブログやフェイスブックへ公開すること、それは人目を意識して“良い”習慣を続けるヘルスプロモーションの有効手段であり、フェイスブックでは昔からの親友にいつも声援を送ってもらっている。

(本ブログの内容の相当部分は由利本荘医師会報2017年1月号に掲載しています)








2016年1月3日日曜日

[IS-REC/myLIFE] 2015年12月 『私の運動と健康の記録』:冬季の屋外ウォーキングは大変!!

天候と予定に振り回されて、あまり運動できず
暮れの12月も異常気象の影響か、雪の少ない比較的穏やかな毎日が続いた。しかしこの時期、夜間の冷え込みの厳しさは相変わらず。また一部歩道のないルートを歩くコースは危険もあるため、当月は夜の屋外ウォーキングはほとんどできず仕舞。 週末や週日出張で早く戻った時など、風雨や降雪がないとその時を待ちごがれたように出かけた。それでも記録をみるとそんな日すべてを合わせて1週間にも満たない。 iPhone画面に表示されるマップ上のルート(左上)は、約2時間かかるロング・コース。このコースを歩いたのはほんの数回だったようだ。


冒頭の「12月運動と健康の記録」グラフでみると・・・
 1日平均歩数8362歩、平均歩行距離4.96Km、脂肪燃焼量29.8グラム、活動カロリー638.3Kcal、生活活動カロリー1661.6Kcal、総消費カロリー2300Kcal 平均体重60.0Kg、平均BMI24.4、体脂肪率28.9%、骨格筋率30.2%、基礎代謝1419Kcal 今月は運動不十分で体重は平均60Kgのラインを越えかけてしまった。
当面の課題は
「冬季の運動不足をどう乗り切るか?」だが
長期的には体脂肪率を下げ、骨格筋率を上げる工夫が必要。なんといっても「運動の場と時間の確保」が課題。その上で筋トレメニューを運動に加えるなど、「運動と健康」の保持にはまだまだ課題克服の工夫が必要だ。

2015年12月3日木曜日

[IS-REC/myLIFE] 2015年11月 『私の運動と健康の記録』:運動そこそこでなかなか減量できず

DeltaGraph7.0Jで簡単に月間の体組成と活動量を見える化

先月から始めたDeltaGraph7.0Jを使った体組成と活動量の月間継時変化の“見える化”2カ月目の結果です。HJA-403C

HBF-254C

iPhoneへ簡単にデータ転送できるいずれもオムロンの体重計(体組成計)と活動量計を使って毎日の体組成変化と活動量(主に歩数と消費活動量)を記録しています。記録する目的はリハ医として老化に打ち勝ちながら体力と運動能力を維持し続けること。結果として“肉体的・精神的健康を維持する”、この目標を達成するには、“進行度を記録して公開するのが効果的” (http://bit.ly/1SgCNmM)であり、“先ず隗より始めよ”ですね。

また普段扱う高齢患者さんを診ていると、その多くがフレイルで認知症であることから、自分がさらに歳をとった時、こういったフレイルや認知症にならないように自分なりの理想的生活習慣を持ちたいと思うこと。こういったことからウォーキングする時は必ずミュージック・プレイヤーにあらかじめ吹き込んでおいたさまざまな音源を聴きながら歩き、“コグニサイズ”も実践している。

2015年11月の運動と健康の記録は?

毎日ウォーキングしてそれを記録する、この習慣自体はつらいと感じたり、面倒なことと思うことはまったくない。むしろとても楽しいことだ。しかし毎日、社会的役割としての仕事をこなし、時には時間外に食い込むさまざまな予定を抱えていると、このウォーキングする時間を確保するのはなかなか厳しい。それに屋外ウォーキングは、どうしても天候に左右されてしまう。特に気候の厳しいこれからの冬季間は自分にとってまさに試練の時だ。

11月は10月と同程度の運動ができた。しかしその後半は学会出張や悪天候でウォーキングに出られない日が多かった。このため体重は徐々に増加してしまった。やはり時間帯や天候に左右されずに運動できる屋内ジムスペースが欲しいものだ。

2015年11月1日日曜日

[IS-REC/myLIFE] 2015年10月 私の運動記録:新しい環境で新たな生活習慣構築中です

運動継続のモチベーションを高めるため、機器更新しました

秋田市からさらにローカルな小都市に引っ越して私の生活習慣はすっかり変わってしまった。毎日帰宅後に通った午後11時まで利用できるフィットネスクラブなどというしゃれた施設もここにはない。唯一、市営温水プール「遊泳館」が安価に利用できるので、当初はここで連日水中ウォーキングIMG_0767をしていた。しかし、これだけでは運動不足となるし、水中ウォーキングの運動記録を客観的に残せないのも寂しい。

iPhoneのRuntasticを利用

そこで夜間のウォーキングに出かけるこことした。iPhoneアプリ(Runtastic)はそのGPS機能を利用して歩行ルートをマップに図示してくれる。これは毎晩ウォーキングするモチベーションを大いに挙げてくれるのでグッド。距離や運動時間、facebookと簡単に連携するのも楽しい。

「運動と健康の月間記録」を保存

運動した結果は従来のように月単位で残したいのだが、なかなか良い方法がない。この目的でオムロンの体組成計(HBF-254C)と活動量計(HJA-403C)を導入した。また、実際の運動中の心拍モニター(ニッセイ、HR-70)も購入した。心拍データは別だが、体組成と活動量の測定結果はオムロンのWM(「私ムーヴ」)というWEB上に保存できる。ここでは継時的数値表示やグラフ表示もしてくれる。これはこれで楽しいのだが、一人でその結果を眺めニンマリしているのもやはり寂しい。

そこでこのデータを加工して簡単に一覧性良いグラフ作成を考えた。これがなかなか難しかった。しかし最近仕事でデータ加工の結果を表現力のあるグラフに加工する必要が生じた。そこでDeltaGraph7.0Jをしっかり勉強しなおすきっかけに「運動と健康の月間記録」の複合グラフを作成してみた。

一度こういったグラフを作ると、そのテンプレートを使うことで次回から比較的簡単に同様のグラフが作れそうだ。以下はその結果である。

201510健康と運動記録

体重と体組成(体脂肪率と骨格筋率、BMI)、毎日の総消費カロリーと活動カロリー、総歩数と運動歩数、歩行距離と脂肪燃焼量などが記録として一覧できるグラフとなっている。それにしてもこんなことばかりしていて、我ながらよっぽどの「健康オタク」のようだ。まったくおかしくて苦笑いしてしまう。

しかし何をするにも楽しくやるにはこういった小細工が必要なんだろう。まずは良しとして、また明日から運動と読書、そして仕事に精を出していこう。

2015年3月1日日曜日

[IS-REC/myLIFE] 2015年2月 私の運動記録:退職1カ月前の生活を振り返って

読書する時間はなかったが、運動は何とか続けられました

   2015年2月、現在の職場から退職1カ月前となる。やり残している仕事を期限内に終えなければという強迫観念に縛られて山積みした読みたい本を横目に仕事に追われる。思ったようにはなかなか仕事進まず。帰宅した夕食後に出かけるフィットネス倶楽部も仕事の疲れで行くのがついつい億劫となる。しかし何とか“自分をだまして”でも行ってくると、その後の爽快感はなんとすばらしいことか。

2月は1月程ではなかったが,1日平均歩数は何とか10000歩を超え、ジョッギングなどを示す“しっかり歩数”8000歩。1日平均歩行距離7.6km、脂肪燃焼量21.5g/日、総移動距離は211kmだった。下図表に示すように、基礎代謝を含む1日総カロリー2034Cal、週間エクササイズは44.5Exでまずまず褒めて良いレベルの成績だ。

2月は『回復期リハビリ病棟開設』についてレクチャーしました

4月からの赴任先病院に回復期リハビリテーション病棟を立ち上げます。その準備に開設に必要な準備の要点を整理してお話してきました。開設に必要なプレ実績も必要であり、またスタッフを揃えたり、病棟や訓練室での現場教育も必要。“行ってすぐ明日から開設”とはなりませんが、なかなかやりがいのある仕事をもらいました。

2015年2月1日日曜日

[IS-REC/myLIFE] 2015年1月 私の運動記録

新年最初の月はやや頑張りすぎ?!

2015年1月、今年は思った程の積雪がない。暴風雪で通勤が危険に曝されたり、夜間のフィットネス通いが天候不良で億劫となることも少ないようだ。今のところ過ごしやすい厳冬期で助かっている。フィットネス倶楽部が休みの時も片道30分弱の駅東口書店で立ち読みしたり、本を物色したりするのを楽しみに夜間ウォーキングに出かける。意識的な運動時間がない“青棒”だけの日は9日のみで、これまでの記録と比べてまさにこの時期驚異的!!

1日平均歩数12071歩、早足やジョギングに相当する“しっかり歩行(オレンジ棒部分)”は、8504歩。1日平均歩行距離9.05km、脂肪燃焼量28.3g/日、総移動距離は280kmで先月より30km増えた。

活動量計による総カロリーとエクササイズ量は?

活動量計(右)計測結果

で追加分析した(下グラフ)。月間1日平均総カロリー2027Cal、1日平均8エクササイズ(1週間で56エクササイズで厚労省推奨値32をクリア)。運動量とその質は合格点だが、基礎代謝を加えた総カロリーからみると、やはり年齢的に“無茶喰い”はできない年齢なのがよくわかる結果だ。

2月は翌3月末まで締め切りある職場の仕事を幾つか抱えている。運動時間のやりくりがつくだろうか?

とにかくこれらの宿題を片づけなければほかに迷惑を及ぼしかねない崖っぷちである。私の“3月卒業”もとんだ恥さらしになりかねない。(私の嫌いな言葉だが)とにかく“頑張らなくっちぁー゛。

2015年1月17日土曜日

[IS-REC/BOOK]苧阪満里子著『もの忘れの脳科学(ブルーバックス)』・・やはり、もの忘れが気になり出して読みました

“もの忘れ”には“ワーキングメモリー”が関係していました

   私も多少は記憶力に自信があった。しかし“ヒト(他人)の名前が咄嗟に出ない”、“処方するべき薬の名前が思い出せない”、“今さっき覚えた本の書名や言葉が出てこない”、などのもの忘れがここ数年目立つようになってきた。これもいわゆる加齢に伴う“良性健忘”だろうとタカをくくっていたが、“2階にモノを取りに行き、何を取りにきたのか忘れること”(本書に記載された事例)なども時々あって、本書を改めて読んでみることとした。これまで高次脳機能や認知・記憶については私自身が扱う患者さんも多く、そんな関係から一端(いっぱし)の専門家を気取って専門書をみたり関連学会参加で勉強することはあっても、最近非常に多くなった一般向けに書かれた本書の類はこれまでまったく読んだことはなかった。

  講談社ブルーバックスは医学や科学の最新知識を一流の専門家が一般向けに解説した自分の領域外の知識を学ぶには打って付けのシリーズである。本書も認知心理研究者の著者が記憶のなかでも“もの忘れ”に関わる“ワーキングメモリー”に焦点を当てて書いた良書である。用語が必ずしも十分かみ砕かれておらず、非専門家やほんとの意味で“一般の方々”にはちょっと難しい気もする。著者はおそらく、“自分の専門を語りだして自分の語り口に酔った”のではないかと思うほど。でも、ある程度の知識を背景にすると本書の語り口からその内容がとってもスムーズに頭に入ってくる。

“もの忘れ”はトレードオフ関係にある、“処理と保持”の総容量が不足して起きている

  日常のさまざまな活動をスムーズに行うためには、課題目標を達成するまでの間だけ必要な情報をすぐに検索できるように(長期記憶から取り出し)活性化しておくことが重要。“もの忘れ”とはこの総容量が加齢と共に不足して生じる(本書による)。そしてその基盤となる神経機構が1986年、バドリーが提唱した“ワーキングメモリ”モデルなのだ。本書ではより実際に則して“ワーキングメモリ”の中核となる“中央実行系”に入出力する情報の流れに沿ったサブシステムを加えて図式化して紹介している(上図2-2)。

“ワーキングメモリ”の神経基盤は脳内に広く分布するネットワーク

  “ワーキングメモリ”を測定するテストとして、本書では著者らが実際に研究やフィールド、臨床で使用しているさまざまな“スパンテスト”(代表的には“リーディングスパンテスト”)を紹介している。これは文章を読ませ、後で文章内の特定の単語(名詞)を報告させるテスト。関連のない複数の課題文を連続して行ったり、1課題ごとに数計算を行うなどの外乱を組み合わせるバリエーションが多い。研究としてはPETやfMRI(ファンクショナルMRI)で脳活性部位をモニターしながらテストを実行して“ワーキングメモリ”の神経基盤を探している。

  著者らの研究やそのほかの研究者の研究でわかったことは、“ワーキングメモリ”の鍵となる構造は前頭前野や前部帯状回などに中央実行系の基盤があり、情報口とその情報保持部分(サブシステム)は音韻同定と音韻リハーサル(音韻ループ)は左半球のブローカ野と左縁上回、視覚・空間的スケッチパッドは右半球の同等部位らしいということでまとめられている。すなわち、“ワーキングメモリ”の神経基盤は脳内に広く分布するネットワーク全体であり、加齢による全般的脳機能低下は“もの忘れ”に始まり、さらにさまざまな日常生活障害が重なってくることがよく分かる。

幼児の“心の発達”と“ワーキングメモリ”の関係がおもしろい

  本書の後半では「ワーキングメモリの発達」を取り上げている。幼児にリーディングスパンテストを行うと課題の量が増えるにつれて目標語の報告ができず、変わって目標語を含んだ“全文再生”現象が起こるという。乳幼児が言葉を覚える過程で親の言った言葉を全文まねて繰り返すことはまま経験すること。テスト課題を理解していても記憶力そのものの問題ではなく、“ワーキングメモリ”の発達自体と関連していると考えられている。興味深いのは、“ワーキングメモリ”が未発達だと目前から親が見えなくなると子は泣きだしてしまう。しかし目前から見えない場所に隠れても身近にいる親をイメージ出来るようになる(→“ワーキングメモリ”の発達)と親がいないと泣くことはなくなる。これはまさに子供の“心の発達”であり、“こころの理論”として研究が進んでいるという。

“ワーキングメモリ”は鍛えられる?

  本書最後の章は“ワーキングメモリ”強化法について触れている。さまざまな記憶術が有効なように、ちょっとした工夫で“もの忘れ”を防ぐ“ワーキングメモリ”強化術が書かれている。私も早速実践し始めている。“もの忘れ”に悩み苦しまれる方々は本書を是非一読して“ワーキングメモリ”を強化して欲しい。

2015年1月3日土曜日

[IS-REC/myLIFE] 私の運動記録~2014年を振り返る

年間記録

1日平均歩数8753歩、距離6km、脂肪消費6.6g/日


    2014年は私にとって(準)公務員生活最後の年。年齢相応にさまざまな健康不安が顕在化するなど、厳しい年でもありました。なかなかマイ・ペースの時間もとれず、2014年頭初は運動記録が一時的に途絶え、またブログもとうとう中断。そういった1年を改めてこの運動記録で振り返ってみました。

年間記録では1日平均歩数8753歩、距離6km、脂肪消費6.6g/日でした。これを月間推移のグラフ(上)でみると、記録ツールを追加して運動モチベーションを上げた9月頃から歩数、特に集中して運動しているオレンジ色部分(しっかり歩数)が増えました。運動量としては回復傾向が明らかで今年に繋げられました。

2014年12月運動記録


    先月12月の1日平均歩数10481歩、距離7.85km、脂肪消費21.9g/日。12月は年間通してのベスト記録でした。直上グラフをみても、日当直や仕事で遅くなり夜間フィットネスへ行けなかった日、約2週間分を除いて、フィットネス休館日には屋外早足散歩(しっかり歩行)で運動を欠かさず続けました。脈拍計(PulNeoLink)を購入して、できる限り毎日脈拍計での記録を残したいというモチベーションが功を奏した格好です。 


    運動記録に“エクササイズ”を記録できるようにしたことも運動の継続性にプラスしました。“エクササイズ”を記録するOmron活動量計Active Style Proでは、これに加えて基礎代謝をプラスした1日総カロリー表示も可能。月間1日平均カロリー2039Kcal、1日平均エクササイズ6.476でした。

「座業は健康を害する」

    デスクワークで1日を終え、まとまった運動ができなかった日は、まさに“座業の1日”。終日の座業は体力を低下させ、健康を害するという論文をどこかでみかけました。身心ともに健康な毎日を続けるために“毎日欠かさず運動”が今年の目標です。

2014年12月8日月曜日

[IS-REC] 2014年11月 私の運動記録

11月は“新兵器”も加わりがんばりました

1411運動実績

2014年11月、様々な行事や仕事が重なり大変でしたが、毎日の運動記録が楽しみとなり、夕食後にフィットネス倶楽部へ行くことが多くなりました。上のグラフをみて “しっかり運動時間(オレンジ色)”が入った日は日曜の散歩以外、土曜含む週日はフィットネスに行った日に該当し、トータル18日。1日平均歩数は11488歩、1日平均歩行距離は8.33km、脂肪消費量は1日22gでした。11月は活動量も1カ月単位で計算してみました。1日平均消費カロリーは、歩行411cal + 生活活動274cal + 基礎代謝約1200cal、計2120カロリー、活動量は月間総計242.8Exです。

総エクササイズグラフも視覚化

1411月間EX

記録することにより継続した運動が可能となり、モチベーションは大いにアップ。体重も60kg未満をキープできています。

2014年11月12日水曜日

[IS-REC/BOOK]〝アンチエイジング〟の立場から牧田善二の本を続けて読む

抗老化(アンチエイジング)は体内に発生する老化促進の敵、〝活性酸素による酸化ストレス〟と〝AGE〟をしっかり理解して、その対処法を知ること

牧田善二の本

   最近注目される、老化促進(原因)因子“AGE”(終末糖化産物)の研究者であり、糖尿病専門医の牧田善二先生がここ数年一般読者向けにとてもわかりやすく書いた一連の啓蒙書3冊を続けて読んだ。

●『老けたくないなら「AGE」を減らしなさい』 (ソフトバンク新書)

●『糖尿病は「生もの」を食べなさい』 (毎日新聞社)

●『糖尿病で死ぬ人、生きる人』  (文春新書)

である。センターの「抗加齢ドック」を担当し、普段からアンチエイジングに興味を持ち、さまざま勉強してきた。そんな中でここ数年、製薬MRのもたらす情報に降圧剤の臓器保護作用について、その臓器障害の原因となる “AGE”について小耳にはさむ機会が多くなった。アンチエイデジングの立場からは、活性酸素による酸化ストレスに加えて、この “AGE”による組織たんぱくの“糖化”の問題を十分理解する必要があると痛感していた。しかし “AGE”について総合的に解説した医学教科書は見当たらず、またわかりやすい解説書も知らなかった。

  そして最近たまたま読んだ本から牧田善二という”AGE研究の第一人者”がわかりやすく一般向けにたくさんの本を書いていることを知った。牧田先生は上の三冊のみならず糖尿病関連本として多数の著書を出版していた。その一冊を手がかりに、2012年に書かれた、『・・・「AGE」を減らしなさい』まで逆上って読んだ三冊の本の内容を自分の“備忘録”として順次整理し紹介する。

“酸化ストレス”と”AGE”は組織脆弱化因子として相互に密接な関係のあることがわかった

  “AGE”は、高血糖の条件下で体内に大量発生する。また体外からも食品として取り込まれているのだ。“メイラード反応”という学生時代に聞かされた、加熱による糖とたんぱくの反応は、“AGE”を大量に発生する。したがって加工食品や調理された食材に多く含まれる結果となる。あのこんがりこげ茶色になって食欲をそそる食品に大量の“AGE”が含まれている。食品からの“AGE”吸収は通常ごく少量。しかし高血糖状態にあると体内に取り込まれる量も、また体内で新たに産生される量も急激に増えるという。他方、酸化ストレスは組織構成たんぱくの膜脂質を変性し脆弱化する。そんな状態では組織たんぱくの“AGE”取込みも増加する。すなわち、酸化ストレスも “AGE”も組織脆弱因子として相互に密接に関係しているのだ。


『老けたくないなら「AGE」を減らしなさい』 で加齢にみられるさまざまな病的老化とAGEの関わりを説明

  我々の身体の大部分を構成する体たんぱく。組織や器官を構成し、たえず新陳代謝を繰り返し、生成から消滅までの一生、その過程に関わる機構や傷害発生時の修復については、ブルーバックスの竹村政春著『たんぱく質入門』や、水島 徹著『HSPと分子シャペロン』に詳しい。しかしこれらの本には老化に伴う組織たんぱくの変性、その原因物質である“AGE”についてはまったく触れられていない。牧田先生はAGE研究を永年手がけてきたが、あくまで疾患治療を目指す臨床家として、疾患から体構成要素(たんぱく質)の劣化・老化を眺めてきた。一方、竹村氏や水島氏は基礎生物学の立場でたんぱく質そのものを眺めているので相互の接点や手法が異なっている。これら竹村・水島氏の書籍はまさに力作でとても勉強となるが、組織たんぱくの加齢や老化を含んだ知識の整理には不十分。誰かこれらのテーマ全体を俯瞰して解説してほしいところだ。

  さて、牧田氏の「老けたくないなら・・」では、糖尿病患者に限らない一般向けに老化促進因子としての“AGE”を取り上げている。“AGE”が食品から体内に多少なりとも吸収され、また体内でも作られる。いずれ毎日の生活にも関わることだから、“塵も積もれば山となる”のだ。“AGE”は様々な臓器傷害の原因となる。それは糖尿病患者の合併症で有名。そのほか、変形性関節症や肌の老化(シミ・シワ)とも関連深く、その詳細なメカニズムについて触れており、興味深い。

  本書や二冊目に紹介する、『糖尿病は生ものを・・』には、主にどんな食品に“AGE”が多く、また同じ食品でもどんな調理法をすれば“AGE”が増えてしまうかを解説している。そしてこの二冊目の表題にあるように、できる限り糖とたんぱく(食品)を一緒にして煮たり焼いたりして“メイラード反応”を起こすことなく食品を口にする工夫を書いている。この結果が、“糖尿病は生ものを・・”なのだ。

  『糖尿病は生ものを・・』には、また、体内の“AGE”取込みを減らす食品や成分についても述べている。ビタミンB1、B6やカテキンなど。したがって抗老化対策として茶葉と豆乳の組み合わせて飲むことを勧めている。

ごく最近出版され、目に留まった本書、『糖尿病で死ぬ人、生きる人』は、糖尿病治療医として、何が大切かを教えてくれた。本書で主張される「糖尿病者でもその合併症をうまくコントロール出来れば長生きできる」は、糖尿病医であれば十分わかっているはずの事柄。しかしややもすれば患者と一緒に血糖値やHBA1cの値に一喜一憂していることが多い。糖尿病診療の最近の話題として、“高血糖は記憶される”という事実。過去に高血糖の時期が続けば、たとえ現在の血糖値が正常でも合併症は進行するのだ。そのメカニズムに “AGE”が関与している。したがって今々の血糖値にとらわれることなく、「合併症対策を主に考えて糖尿病治療しましょう」というのが本書の主張だ。幸いなことにある種の降圧剤が腎症の発症予防や腎症の治療に有効であることがわかってきた。こういった合併症治療のノウハウを知れば糖尿病でも長生きできるというわけだ。

これら三冊の読後感想は、 老化因子としての“AGE”は体たんぱくの糖化によってさまざまな老化現象を生ずること、特に高血糖が促進因子となること、糖化の結果起こった臓器傷害にも治療の手だてがあること、などが新たな知識として整理されたことである。老化メカニズムや糖尿病に関心ある方には是非、牧田先生のこれらの著書を読んでいただきたいと思った次第である。

2014年11月5日水曜日

[IS-REC] 日々の運動を継続する新兵器導入その2

腕時計タイプ脈拍計の新商品が次々と

   今年に入ってから次々と腕時計タイプの脈拍計が売り出されている。以前からあった胸郭ベルトタイプの脈拍センサーは精度が高いものの装着する手間を考えると、購入してもいずれ使用しなくなるのは目に見えている。そこで腕時計型脈拍計の登場を待ちわびていた。

最初に購入したのが、  オムロン脈拍計HR-500U・・・しかしこれは高価な割にセンサー感度が悪く使い物とならない。“オムロン”商標に飛びつき手痛い大失敗を食らってしまった訳だ。

その後、血圧計などの医療機器メーカーNISSEIから4月に発売された光電式脈拍モニターPulNeo、HR-70 をみつけた。その形状やカタログ情報から期待に添える商品と確信して購入。本装置は腕時計タイプだが、センサーは人差し指付け根に装着する。実際に使って脈拍モニターの途切れは全くみられない。まさに商品紹介にある通り、「胸ベルトなし」で「運動しながら計測」できる簡単操作脈拍モニターである。

運動強度と脂肪燃焼量をグラフ表示、その日の成果を一目確認し悦に入る

  日々の運動量や活動量を知り、記録して運動するモチベーションを挙げる。職場はほぼ平屋建てで、院内の移動は多いが万歩計でたかが数千歩。ましてデスクワークが多くなる日は2000歩未満という、“悲しい”結果で帰宅する。夕食後一休み、一念発起でfitness Clubに向かう。万歩計・活動量計、そして左腕にはPalNeo Linkを巻いている。トレッドミルでのジョッギング(時にウォーキング)開始時に脈拍モニター・オン。結果はPCにデータ転送して運動強度や脈拍、そのモニター結果から推測した脂肪燃焼量がグラフに表示される(グラフは運動時間内に占める運動強度の時間割合など様々表示可能)。このグラフの中では上に示した脂肪燃焼と脈拍モニターのグラフが特に気に入り、毎日のPCダイアリーに張り付けている。モニターは一度の充電で8時間以上可能。しかし、“日常生活モニター”ではなく、あくまで運動と自覚する時間帯の記録として残す予定。私はこのグラフ記録を残せるようにせっせっと毎日運動している訳だ。本末転倒だが、“結果良ければすべて良し”なのだ。

2014年11月4日火曜日

[IS-REC]2014年10月、私の運動記録から

記録するモチベーションをアップさせて再開

1410月間運動記録  多少の体調崩れが原因して運動記録のブログアップをすっかり滞らせてしまった。ダイエットコントロールに、ただひたすら毎日体重を記録することが有効なように、運動記録を続けることで運動するモチベーションを維持し続けてきたつもりだった。確かに夜間にFitness Clubにでかけることは習慣化され、週3日以上のペースは維持できている。一方で運動記録のブログアップの方はその間隔を空けるほどすっかり億劫になってしまった。この記録するモチベーションをさらに一段ギアアップする目的もあって、新たに活動量計を導入した。腰にはこれまでの万歩計、“Walking Style”に加えて同じオムロンの活動量計(HJA-350IT)をぶら下げる。活動量計Active Style Pro決して格好よくはないが、得られる情報は多く、運動中の活動レベル(Mets)、累積活動量(Ex)が加わった。これがなかなか面白い。健康日本21で提唱された健康づくりのための身体活動量(運動と生活活動)が日単位で記録でき、このデータをPCで管理可能である(但し、このためのPCソフトは有料で使いにくく、しかも新しいWindows OSに対応していないのが余りに残念!!)。以下、その月間グラフもアップしてみた。このグラフをみると、基礎代謝(小生で約1200カロリー)に加えた活動カロリーの多寡で食事量によっては簡単にカロリーオーバーとなってしまうことがよくわかって確かにより詳細な健康指標となる。

活動量計(HJA-350IT)による2014/10月の活動量(エクササイズと活動カロリー消費量)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“新兵器”導入して運動のモチベーションはぐっとアップ!!

 10月の運動記録をみると、この“新兵器”導入で夜間のFitness通いも多くなりその成績は自分を褒めて良いレベルを残す事が出来たようだ。

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