2013年9月2日月曜日

[IS-REC] 2度目の富士山登頂は強風の中で

異常気象と台風接近による影響?富士山は強風が吹き荒れました

8月29日秋田発、阪急交通社の富士登山ツアーに参加

   2010年の富士初登山は、8月第1週、山小屋一泊のツアーに参加した。バスツアーで結構ハードスケジュールだったが、参加者はベテランが多く天候にも恵まれてとても良い経験だった。2回目の今回は初回と同じツアーは満杯で、阪急交通社のツアーを利用。登り・下り、それぞれ山小屋一泊のゆったりペースのスケジュールだったせいで、41名の参加者の多くが女性か老夫婦。私は一人仲間からはずされた感じの参加で、往きも帰りも黙々と歩き続けるよりなかった。

29日夕方、富士五合目・吉田口到着、七合目“花小屋”に着く頃はヘッドライトが必要な程真っ暗

   吉田口で最終日に必要な風呂グッズや登山に不要な持ち物を預けて午後4時30分過ぎ登山開始。薄曇りで風もなく、なかなかの登山向きの状況。しかし現地のツアーコンダクターの方針でやたらと休憩が多い。休憩の都度バックを降ろし、座った状態での水分とカロリー補給を指示される。高齢者や初心者が多いから仕方がない。初日宿泊予定、七合目の“花小屋”に到着する頃はすっかり日が落ちて、ヘッドライトがないと歩けない状態。この時間帯での登山者はさほど多くはなかった。

ぎゅうぎゅう詰めの寝床にびっくり

   たたみ1畳のフトンに二人が休む非生理的環境で休めたものではない。折角持っていった着替えも出来ないが、幸にもこの時期の空気乾燥のためか、ほとんど汗はかいておらず、下着も乾燥している。不思議とこんな状態でも朝方数時間は眠っていたらしい。強風でガタガタ揺れる壁・屋根・窓枠の音で目が覚める。雨は降っていない故、御来光が拝顔出来るとの事で午前4時過ぎには皆屋外へ。屋外はフリースを着ても強風と低温で寒さが身に応える。それでも雲間から上がる日の出で一気に明るくなってゆく雲の向こうの稜線の美しさに、皆は大歓声。

強風が続き予定時間に出発できず

   早い朝食(いなり寿司と味噌汁)をとって出発を待つが予定時刻の午前6時となっても強風吹き止まず。とにかく次の宿泊予定、八合目の東洋館まで行くこととなり、フリースの上に更に雨具を着込んでマスクで顔を覆いサングラスをして出発。この間は滑りやすい岩場が続くため、通常は許可されないブルドーザの通路を利用させてもらうこことなったが、それでも風で飛ばされそうになる。

八合目“東洋館”は雲の中、靄と霧雨・風で登山続行のチャンスをうかがう

   東洋館で登頂に不要な荷物をさらに残して、風の具合を見ながら出発。足場悪く風も強いためやっとの思いで八合五勺から九合目と進み、ここで更に山頂を目指すグループと登頂を断念して引き返すグールプに別れる事となる。

24名が登頂めざし、うち5名が70歳以上

   強風で何度も断念しかけながら、這うように岩場を超えて頂上直前の鳥居をくぐり、やっとの思いで吉田口終着点である久須志神社の標柱にタッチ。登頂目指した24人は怪我もなく、うち5人が70歳以上との事で霧雨の中を万歳三唱。勿論視界が悪くまた予定時間も過ぎているため、“お鉢巡り”は中止。休憩所の東京屋で、“富士山頂上”と書かれたお札を証拠に購入。40分ほどの休憩後、下山にかかる。

滑りやすい岩場を超えて、スレートの舞う下山道を一心不乱に東洋館を目指す

   現地リーダーの指揮が良かったのか、滑りやすい大きな瓦礫の岩場を超え、さらに細かいスレートが風で舞う下山道を一心不乱に歩いた。そして特に事故もなく二日目の宿“東洋館”に無事戻る事ができた。東洋館の夕食はメンチカツと米飯・味噌汁。寝床は薄手の寝袋でやはりタタミ一枚に二人が横となる詰め込み状態。登頂の成功で皆興奮気味であったこともあり、とても眠れたものではない。

最終日8/31夜半から早朝も強風が続く

   小屋の天窓が強風で開いてしまい、寝床の上まで外気が届く状態。しかし寝袋は暖かく案外顔に当たる風は心地よく、寒さはまったく感じない。夜間ずっと風が吹き荒れ、小屋が壊れないのか心配となる。午前4時過ぎ、やはり御来光がみられるとのことで暗い中を起き出す。しかし屋外の風の強さに思わず怯んでしまう。富士山の御来光はすばらしい。この日も東の空全体が濃いオレンジ色に染まり、更に日の出と共に空全体が明るく下界を照らし出す光景にうっとりとし感激。

一方、この日も小屋の利用予定者が多いとの事で、簡単な朝食を済ませてほぼ予定通り午前6時には早速下山開始

   八合目・東洋館からの下山路は大きめのスレートが続く。大きめのスレートの上は滑りやすく足下注意の連続。また細かいスレートになると今度は足を取られて疲労が激しい。風強く休憩をとるような場所もなかなか見あたらない。グループの一人(女性)は疲労激しくザックをコンダクターに背負ってもらい、下山継続。また途中、外国人登山者の一人が捻挫して歩けなくなり、ブルトーザの救援を要請(3万円とのこと)。

正午近く無事吉田口五合目に到着

   到着した五合目登山口の吉田口でも風は強い。しかしその暑さには閉口。ここで預けた荷物を整理し、山中湖温泉(紅富士の湯)に向かうバスを待つ間、ソフトクリームを食べた。そのおいしかった事。山中湖の温泉で汗とほこりとを落とし、頭を洗って、ひげを剃り、真っ黒になった耳孔も洗って着替え。これですっかり生き返った。

   “お鉢巡り”は断念したが、すばらしい御来光を二度も拝顔できた今回も印象に残る富士登山だった。事故なく戻れたことに感謝。

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