2020 Tokyo Olympic&Paralympicが丁度決まって講習も盛り上がり
先週末、9月7日土曜、9月8日日曜の二日間、平成25年度の日体協公認スポーツドクター養成講習会・応用科目Ⅰが東京飯田橋で開催、昨年に引き続き今年も参加しました。参加者は昨年の基礎科目に比べると圧倒的に多く、約400名程で広い会場も受講者で一杯でした。
応用科目Ⅰの講義科目
今回プログラムは応用科目Ⅰ。第一日目は「スポーツと環境」、「内科的障害」、「精神的障害」、「メンタルトレーニング」、第二日目は「ドーピングコントロール」、「スポーツ外傷」、「アスリートの健康管理の実際」、「スポーツと海外遠征」、「スポーツと眼科」の9講義。いずれも国立スポーツ科学センター(JISS)に関係した講師が多く、折から2020年オリンピック・パラリンピック東京招致が決定したタイミングの講習会だった事もあり、講師も興奮気味で講習会という勉強の場にしては大いに盛り上がった次第です。
JISSという、“勝てるアスリートを支える”組織
JISS(国立スポーツ科学センター)は国際試合で、“勝てるトップアスリートをサポートする組織”であり、障害者スポーツや今後の高齢化社会で健康に役立つスポーツを勉強しようとしている私とはやや目的を異にします。しかしJISSに関わる講師が今回強調していた点は、この私にもとても役立ちました。それは目的こそ、“勝てるアスリートを支えるためのサポートチーム”編成ですが、チームアプローチが一人のアスリートの抱える問題を最も有効に解決できるという事で、これはまさにリハ医学と共通した考え方だと思いました。
アスリートを支えるサポートチーム
アスリートを支えるサポートチームは現在少しずつ具体化しつつあり、怪我や疲労に対するマッサージャーやトレーナー、内科的・精神科的問題あるいは整形外科的問題をサポートする医師、メンタルサポート、栄養管理、ドーピングの面から重要な薬剤師など、様々な専門職種がチームを組んで一人のアスリートを支えます。そして、このアスリートを支えるチーム(医療+α)態勢整備が今後東京でのオリンピック・パラリンピック開催に向けて日本がたくさんのメダルを獲得するのに重要な鍵となると強調されていました。
“チームアプローチ”は、トップアスリートのサポートに限らず、対象とする一人の人間が抱える問題について、チームを組み、各自の専門性を活かしながら多職種で問題を解決する方法です。どんな人を対象とする場合でも、その人の体力や能力・健康の維持に共通したサポートチームが大切です。まさに、“トップアスリートを支えるサポートチーム”も、見かたを変えれば障害を持った方を扱う“リハビリテーション・チームアプローチ”と同じようなものです。
今回の講義ではスポーツと環境について、厳寒の環境や高地での低酸素状態、女性アスリートに多い貧血の問題、“アスリート=強い人間”という先入観から意外に孤高を強いられるアスリートの“うつ“の問題など、新鮮な知識も勉強できて収穫がありました。次回は12月の予定です。
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