2014年11月20日木曜日

[IS-REC/BOOK]聴き手を“腹落ち”させるプレゼン力を学ぶ・・・勝間和代著『稼ぐ話力』を読む

ヒト(他人)に臆せず、自分の言いたいことが言えれば幸せだが・・・

     ヒト(他人)との会話、人前でのプレゼンについてはどうも苦手意識がある。場数を多く踏み、年の功であまりあがらずに話ができるようになった今でもそういった類のノウハウ本やTV番組を見かけると、ついつい手にとったり、見たり聞いたりする。特に最近はNHK番組その他シリーズでプレゼン技術が取り上げられ、プレゼン技術を競う番組もある。これと関連してプレゼン力やその方法について書かれた本も多くなった。小生の経験で、プレゼン資料やスライドの作成については、ガー・レイノルズの『プレゼンテーションZEN』や同名で、そのデザインを扱った本の2冊がとても参考となり、後輩や同僚に勧めている。一方、人との会話の進め方、プレゼン資料やスライド以外のノウハウについて、これまでまとまった本を読む機会はなかったように思う。

この度読む機会あった、勝間和代の『稼ぐ話力』は、様々なセールス場面でのトーク、話力を勝間本人の自己成長過程をたどりながら、その体験や反省をまとめて非常に説得力がある。そして本書で書いているノウハウを本書の構成そのものにも反映して書いている。

会話とスピーチ技術の大切さ・・・読売新聞・論点、赤阪清隆氏の記事

スピーチ技術まず訓練

     2014年11月19日付けの読売新聞・論点の囲みに赤阪清隆氏の記事が載っており、眼を引いた。世界で活躍するには、“自分の意見や主張を相手にきちんと伝え、納得させるコミュニケーション技術”が必要。そしてこの技術習得のために国際機関でさまざまな研修コースが設けられているという。知識や英語力だけでは駄目で、言葉づかいや身振り・手振りまで訓練する必要があるというのだ。

勝間の本書でもまったく同様のことが強調されている。しかしその主張、“教える所の肝”は、どれだけ“相手の目線で話しているか(プレゼンしているか)”ということ。会話にしてもプレゼンにしても話し手が“思いの丈”すべて盛り込んだ話をしても理解可能なことは、その2割程度。特に会話は相方向性のものであり、相手の思いにも聞く耳を持たないと、“稼ぐ話力”にはならない。、“稼ぐ話力”の条件としては、“相手の聞きたい順番で話されているか?”、“相手に伝わるための言葉選びが適切か?”、プレゼンの全体として、“話し始めに話全体のアウトラインが示されているか?”、“聴き手に有益な情報が伝えられ、無駄がないか?”などなど、が強調されている。特にプレゼンで演台に立つとき、聴衆が演者に好印象を持ち、信頼を置く清潔感や落ち着きがみられるか?、また話のスタートに講演者に耳目を傾けさせる“つかみ”の話題を投げる技術も工夫をしているか?・・・など細かな配慮にも触れている。

本書を読んで、会話での話力、講演・講話でのプレゼン力を高め、さらに磨きをかけるには、そのコンテンツのみならず、これまであまり気にかけなかったさまざまなスキルも大切なポイントとなることを教えられた次第である。

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