我々のリハセンター1年間の入院患者実態をその主病名からまとめました
回復期リハビリ病棟50床、それ以外の患者さんが入る療養型リハビリ病棟50床で構成される専門リハ施設の入院患者動向は、その主病名からみても年々大きく変化しています。地域の高齢化を反映した疾病構造変化、地域医療連携体制進展とセンターに求められる専門性が入院する患者さんの疾病・障害構造に大きく反映しているのです。
求められている質と量のリハビリテーション
初発脳卒中自体が減少して、数多くの背景疾患を抱える再発性脳卒中、各種の合併症や背景疾患のためリハビリが一見困難なケースが紹介されてきます。特に入院する多くのケースが認知症を合併しています。整形疾患や変性疾患、心疾患や末梢血管疾患が伴うケースも多い。たいていの患者さんが10個以上の保険病名を持っており、リハビリ入院となった主病名や障害が特定困難なケースもあります。このため入院期間は長期化傾向、また専門性とリスク管理の負担が増えて主治医はじめチームの質的・量的負担が増えています。
回復期病棟を含めて「廃用症候群」が多い
年々、いわゆる「廃用症候群」で入院されるケースが増加しています。「廃用症候群」とは、障害発生・障害悪化の直接の原因が日常生活を含む身体運動が不活発になったり、外科手術その他の治療入院で安静を余儀なくされて発生した身体機能障害。
療養型病棟では嚥下障害の評価・訓練入院も多い
療養型病棟では専門的リハビリテーションのためにパーキンソン病や脊髄小脳変性症など、変性疾患患者さんが従来多かったが、最近は嚥下障害の評価・治療・訓練のケースが増えています。こういったケースでは胃瘻造設をして嚥下治療食選択や本人への嚥下訓練・家族指導をしています。
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