●講習二日目の朝(1月13日)も
好天に恵まれホテルの窓から皇居方面に昇る朝日を拝み、簡単な朝食後、徒歩で参加。内堀通りを走る老若男女のジョッガーは相変わらず多い。コートを脱ぎバックを背負って速歩ないし半分駆け足で歩く。身を刺す朝の冷気が心地よい。
(1)いわゆる内部障害リハビリテーション
活動性が高いと生存率は向上する。心臓疾患・高血圧・糖尿病など、メディカルチェックの上、
運動療法が推奨される。運動には心理効果もあり抑うつなどの
一部精神疾患や認知症にも効果ありリスク管理のうえで行えばよいことずくめ。
但し
心臓リハビリテーションの事前チェックやその後の管理は多職種包括的チームアプローチで。
(2)運動器リハビリテーション
器質的・機能的障害発生後の
メディカルリハビリとアスリートの競技復帰までの
アスレティックリハビリがある。特に後者は再損傷予防の観点から復帰までのプロセスに十分配慮が必要。
(3)保健指導
保健指導は医師の義務であることが忘れられがち。
食事内容や喫煙・飲酒・睡眠、うつや気分など精神心理的項目も大切。単なる生活習慣の管理や安易な言葉による指導ではなく、さまざまな行動変容の段階に応じた心理的支持や支援が必要。
(4)障害者スポーツ
パラリンピックは、現在オリンピックと車の両輪。
東京オリンピック誘致のみの強調は片手落ち。障害者のスポーツは心身の健康維持にきわめて有効だが、
障害者特有のリスクや合併症も知っておく必要がある。
(5)ドーピング防止
ドーピングの知識はスポーツドクターとして必須だが、押さえるポイントが多く治療薬に多くのドーピング禁止項目にふれる薬剤あり、基本的事項に加えて十分新しい知識を吸収する必要あり。
応用科目でも講義が用意されているのもこのため。
(6)スポーツ現場での救急処置
スポーツ現場に限らず、心肺蘇生法の現在標準的に行われる方法など勉強となる。
蘇生はまず十分な胸骨圧迫による心マッサージ優先(BSLアルゴリズム)。
●講習二日間の感想
今回の講習はスポーツドクター研修講義基礎科目Ⅱ。系統的にこういった講義を受けるのは、ベテラン・リハ医師である小生の立場でも新鮮で知識整理の上からもとてもためになりました。新年度実施受講予定の応用科目講義も今から楽しみです。
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