2014年12月27日土曜日

[Med-REHA] この1年、私の講演と講話のまとめ:講演

2014年07月15日

 職員研修「喫煙について」

《要旨》健康被害を防ぐため喫煙の害と、禁煙を進めるhealth promotionの考え方を紹介

2014年08月29日 能代山本地区地域連携協議会

《要旨》 秋田道沿線地域医療連携協議会結成から現在までを紹介。病-病連携出ポイントとなる脳卒中背景疾患と合併症の治療について

2014年10月24日 2014ケア・シリーズ研修講演「排泄(排便)トラブル~そこが知りたい~」

《要旨》 (1)高齢者や障害者の抱える問題に排泄トラブルがあります。お話はおもに排便に関わるトラブルについて進めます。(2)排便トラブルの形:①〝裏急後重〟と呼ばれる〝しぶり腹〟②意識・無意識のどちら

でも起こる〝便失禁〟③①とも共通した〝残便感〟そして、④〝便秘〟(3)排便トラブルの原因と対処:排便トラブルのうち、最も一般的なのは便秘、そして便失禁(お漏らし程度から多量失禁まで)です。これらトラブルの一因に加齢に伴う(外)肛門括約筋の筋力低下、腹直筋筋力低下が挙げられます。(外)肛門括約筋の筋力が低下すると、便意が我慢できずお漏らしをしたり、人前で放屁(おなら)が出たりします。腹直筋や横隔膜の筋力は排便時に十分な腹圧かける(イキム)のに必要です。これらの症状は加齢や運動過少に伴う全般的な筋力低下の結果としても起こります。したがって例えば、健康・体力づくり事業財団の《貯筋運動トレーニング》などの実践が有効です。排便トラブルを予防したり、その改善を狙った運動もあります。肛門を意識して閉める、丹田呼吸を行い吸気で十分息こらえをした後、大きく息を吐き出し腹を出来るだけ凹ます(腹直筋と横隔膜を意識した運動)、などです。可能であれば起立位で上体を大きく左右にひねったり、両膝を立てた仰臥位でお腹の緊張を取り下腹部を挟むようなマッサージも有効です。また毎日の排便習慣として朝食後30分を目安に必ずトイレに入り、イキムことも大切です。(4)排便トラブルに対する内服治療:便を柔らかくしたり(〝緩下剤〟)、水様にして出したり(〝下剤〟)、逆に軟便を形のある便とする食物性纖維類似の薬品、乳酸菌製製剤、等があります。(5)薬や運動で対処困難な場合:〝大腸ガンや大腸憩室〟による粘血便が時にみられる便秘は消化管の通過障害によるもので大腸内視鏡検査が必要です。〝腰部脊柱管狭窄症〟に伴う排泄障害、〝過敏性腸症候群や潰瘍性大腸炎〟の〝しぶり腹〟、消化管を栄養する血管の動脈硬化で起こる〝虚血性腸炎〟の場合は自律神経支配の内臓平滑筋障害であり、リハビリの対象外となります。摘便時に肛門に指を入れ(肛門指診)、肛門を隨意的に強く閉められるかどうかである程度診断できます。なお内臓平滑筋障害による排便トラブルは、便の性状を変える薬剤の使用である程度ケアやトラブルを軽減することも可能となります。(6)排泄ケアに関わること:自らリハビリ可能な場合、便秘については、緩下剤などの便秘薬とリハビリ・生活習慣・食事の改善である程度対応が可能です。ほかの排便トラブルについては様々な薬剤で症状を軽減できても完全に治療できない場合が多く、排泄ケアの方法に焦点が移るこことなります。
以上、〝排便トラブル〟の原因と対処法、治療・リハビリ(体操)などを図を多用しながら出来るだけ分かりやすくお話しします。

2014年11月30日 リハセン講演会「リハビリも予防の時代~健康維持と生活習慣病予防のために~」

   

    本日のお話は最近マスコミでもしばしば取り上げられます。健康で自立生活を送れる方は勿論、高齢者や障害者が末永く自立生活を送るために認知症予防、障害予防が必要です。身体の機能も認知力もその悪化を予防する、まさに「リハビリも予防の時代」です。私たちはリハビリして自立生活が可能となり、社会復帰・家庭復帰した後も健康維持と、もともとの病気の悪化を防ぐため、運動と食事に注意した生活の継続を患者さんに指導します。本日は障害なく自立生活を送られる方々も対象に含めて、障害のある方が健康生活維持と生活習慣病進行を予防するためどうしたら良いのかを中心にお話しいたします。

[Med-REHA] この1年、私の講演と講話のまとめ:講義・講話

2014年05月15日 秋大公衆衛生学生研修「今どき、リハビリ何が変わってきたのか?」

《要旨》 現在のリハビリテーションはどう変わってきたのか?、リハセン紹介、リハビリテーション医学の実際、など

 

 

 

2014年06月15日 患者さんの会 “泉会” 講話 「ボケを予防し健康に生きる習慣の力」


《要旨》 日常習慣が行動の4割を決める。良い生活習慣を持ってボケを予防し健康に生きるる知恵を!!

 

2014年09月15日 秋田県南部福祉エリア「リハビリ健康教室健診」

《要旨》 生活習慣病の予防と対処として、運動の大切さを全国各地域での取り組みやその研究成果から紹介。

 

 

 

 

2014年11月20日、12月04日 リハビリ検診講話

《要旨》リハセンター紹介、地

域で健やかに老いるために「健康寿命」と「元気寿命」、「元気寿命」維持の秘訣、リハビリ検診で診ていること。

[Med-REHA] この1年、私の講演と講話のまとめ:『リハビリ講座』

2014年02月21日「消化器トラブルを起こさないために」

《要旨》 (1)規則正しい食事時間とゆっくり食事、排便習慣が大切。(2)食事内容と食べる順序に注意:糖質と塩分は控えめ・ネバネバ野菜や海草・キノコ類を!!、ヨーグルト(善玉腸内細菌叢維持)も良い。(3)抗菌剤・抗生物質は出来るだけ使わない。(4)薬服用時には包装に注意し、十分な水分で飲むように!!(5)便秘薬に頼らない。(6)臍(へそ)をみる体操など、普段から腹筋を鍛える運動を!!

2014年05月09日「脳卒中後の再発予防と機能低下予防」

《要旨》  “三次予防”という言葉をご存じですか?日本人の三大死亡原因のがん・心疾患・脳血管疾患の発症を予防するため、生活習慣病という言葉でさまざまな予防医学的取り組みがなされているのをお聞きになっていることと思います。予防医学には3つの段階があり、三次予防とは、三大死亡原因となる疾患にかかった患者さんが、病気の増悪や再発、病気を原因とした障害の悪化により、寿命を縮めたり、生活の質を低下させないように取り組む試みを指しています。今回のお話は、脳卒中の再発予防のポイント、機能低下を防ぐ維持的リハビリのポイントについてお話しします。

2014年11月28日:「老化と骨関節疾患~特に腰部脊柱管狭窄症について」

《要旨》  リハビリ入院患者さんには、骨関節疾患にともなう腰痛が多く、特に加齢による背骨の変形で「腰部脊柱管狭窄症」がしばしばみられます。脊髄末端の馬尾付近の血流障害がその原因です。腰痛や歩行時の下肢しびれや痛み、長時間歩行困難などに加え、重症例では膀胱直腸障害を伴います。馬尾型・混合型の重症例では手術する場合もあります。しかし手術効果は限られ、またリハビリ含む保存的治療にも限界があります。今回のお話は腰部脊柱管狭窄症を中心にリハビリに影響する骨関節疾患について共に考えます。

2015年02月13日: (予定)「肥満を含む栄養障害、そして摂食・嚥下障害を考える」

《要旨》 脳卒中後遺症など、身体障害のために運動が困難となったリハビリ入院患者さんには、さまざまな栄養障害を認めます。また何らかの理由により障害原因となった脳卒中などの発症以前から不十分な栄養状態、逆に高度肥満を認める場合もあります。リハビリ病院入院後にこのような栄養障害を解決するため適切な食事指導や、摂食・嚥下障害に対する評価や治療が必要となります。今回はリハビリ患者さんに知っておいてほしい栄養障害と摂食・嚥下障害についてお話しします。

[IS-REC/myLIFE] 私のストレス解消法(転載)

『大曲仙北医師会報』NO21(2014年12月25日)記事に掲載されました

  医者の仕事にストレスは付き物。それにほかの医者からみれば、私のもっぱら担当するリハビリ科は緻密な診察で病気診断をする探偵のような面白さに欠け、手術や薬で治療する醍醐味も少ない。まさに、解決手段を知らなければ幾重にも障害や病気を抱え、手の施しようない患者さんを次から次へとお願いされ、途方に暮れるストレス多い臨床科のはずである。

  でも私の場合、その見かけと裏腹に仕事は結構楽しんでやらせてもらっている。これは仕事と趣味がおおよそ両立出来ている証拠。そのノウハウは企業秘密!!

  ・・でも折角だからその一部を明かすと、自作PC5台以上をてがけ、臨床データベースも様々こしらえて仕事に活かしている。時間はかかるが仕事と個人生活で様々ライフハックしたデータをPCに納めている。そんなデータは私のブログ素材となり、施設で行う講話の素材となり、そして古くからの患者さんへ送り喜ばれる写真葉書の素材となっている。

  PCは老化と共に目減りした私の“内部記憶”を補って余りある外部記憶装置。その蓄積された知識と情報はストレスフルな仕事を多少なりともストレス・フリーな仕事に変える“変換器”の役目を担っている訳だ。

  ・・そうは言っても数少ない医者で仕事する職場は慢性的自由時間不足。ワーク・ライフバランスを自ら推進する立場であればこそ、ここ10数年は“高齢者登山の会”に入って月数回のペースで週末に東北近郊の山を巡る。その登山に温泉は付き物。登山のない週末は当直日を除いて秋田温泉に浸るので、ほぼ毎週の温泉通いをここ10数年来ずっと通してきた事となる。

  酒もタバコもゴルフもやらないが、こうしてみると、“私のストレス解消法”は、意識せずともずっと以前から仕事の内外に備わってきたようだ。

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2014年12月22日月曜日

[IS-REC/BOOK]斎藤 孝著『読書力』(岩波新書):数多くの知恵と気づきにあふれた一冊

「読書力」とは?

 最初は書店の新書コーナーで著者の名前と書名に引かれて何となく購入した一冊であった。以前に読んでいた『声に出して読みたい日本語』(1・2、草思者)、『三色ボールペンで読む日本語』(角川書店)はともに声や指先という身体運動伴う読書の勧めで、マスコミにもさまざま取り上げられた。『読書力』という言葉は奇をてらうことはないが、どんな事が書かれているのか目を通したくなるタイトル。そして結論から言うと、読みごたえあり購入は正解だった。
 本書の序では、先ず「読書力」とは何を指すのか、「読書力がある」の基準は何かを論じている。著者が示す基準は、“精神の緊張を伴う読書”内容の本であり、その対象として「文庫百冊」+「新書五十冊」を読んだという経験で「読書力」の一部を定義している。また本書後半では一冊の本を読み終えたときの全体を要約する力も読書力に含めている。
 読書は習慣。幼児期の絵本読み聞かせに始まり、学童期の児童書から少しずつ伝記や単行本に目を通すようになり、さらに中学・高校となって文庫本にステップ・アップしてゆく。しかし最近は高校生や大学生でも「読書力」はおろか、読書習慣のほとんどない者が増えている。「読書力」のある者、高い者は押し並べて「文庫本時代」を経験している。この時期がないと大人となっても「読書力」はなかなか身に着かないようだ。

自己形成と読書

    読書は知識の宝庫であるのみならず、自ら体験し難いことを追体験させる。さまざまな考え方を知り、複雑さを共存させる幅広さを持ち、辛い自己体験を乗り切る力にもなる。読書はこういった自己形成手段である。また教養とは一つのことを絶対視せず、幅広く総合的に判断できる能力。読書は自己形成や教養に欠かせない。

読書とテレビ視聴の違い

   読書やラジオを聴く行為が想像力をかき立て認知症予防に優れているとの指摘は多い。本書の著者も読書を通じて「自分と向き合う時間」は、時に辛いことも多いが貴重であり、特に優れた相手と内的な会話を繰り返す効果は大きいと強調する。

言葉と暗黙知

 読書でたくさんの言葉を知り、また語彙を増やす事ができる。上手に表現できなかった自分の心の内を言葉で表現できるようになる。

技・身体能力を鍛える読書

   声に出して古典を読む素読の効用、付箋を挟んだり、三色ボールペンで書籍の骨子となる部分に赤線や青線を引いたり、気になる一節に緑線を引く。すべて著者の出版済み書籍の主張にあるところだが、この本でようやく著者の脈絡全体が見えてきたようだ。
   読書は言葉を通じて教養の素材を提供する手段だけではない。声や指先なども使いながら身体全体で行うスポーツでもあり、それを体得できている者こそ「読書力がある」と言って良いのだろう。
 本書にはイメージ喚起に優れた宮沢賢治の本、明治から大正にかけた「素読派」と「教養派」の違いを論じた唐木順三の本、幼児への読み聞かせ絵本の大作「ギルガメシュ王」の三部作を紹介するなど、これまで知らなかったり認識を新たにする事柄も多く盛られている。是非読んでおきたい一冊である。

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2014年12月17日水曜日

[IS-REC/BOOK] 堤 美果著『沈みゆく大国アメリカ』(集英社新書)が記す“日本の医療・福祉・保険の近未来”

「無知が弱さになる」

堤

     総選挙結果が出て、自公政権による国政舵取りがしばらく続く。自身の加齢に伴う様々な将来不安はともかく、より大局的問題として、この政権が目指している日本の医療・福祉・保険の近未来を考える。この1年、消費税増税から振り分けされるはずだった社会保障費、それがかえってどんどん削られ、医療・介護・福祉分野のサービス後退が目につく。“社会保障と税の一体改革”、“申し出療養”など、聞き触り良い言葉やフレーズで矢継ぎ早に社会保障関係法制が変わる。情報過多と国の指示で右往左往する現場。漠とした不安ばかりで今後状況はどう変わってゆくのかさっぱり見通せない。そんな中で、日本がすり寄り、同化すらしようとしている“超大国アメリカ”の実情をアメリカ在住の著者が、“オバマケア”導入前後のルポとして本書を上梓した(あとがきによると、本書は2巻構成の上巻)。本書の一節にあった、「無知が弱さになる」というフレーズを噛みしめつつ本書を読み、特に本書後半で話題となる、“狙われる日本の皆保険制度”については本書が指摘する様々な事実に瞠目し、また自分の知る他の情報とを合わせてその危機感を更に強く感じた。

 アメリカ医療大崩壊

  世界一の医療水準と先進的医療をリードしているはずのアメリカ。その医療を米国民は等しく享受しているのだろうか? 皆保険制度によりどこでも誰でも比較的安価な負担で医療アクセス可能な日本。アメリカでは企業が提供する民間保険が基本であり、民間保険に加入できない無保険者が医療機関を利用せざるを得ない時、その医療費の高額負担で容易に“医療破産”する現実が待っている。

こういった問題を解決する切り札として、“オバマケア”が提案され、実行に移されてきたはずだった。しかし、“オバマケア”を渇望し諸手を挙げて成立を喜んだはずの多くの中間層も貧困層も決して勝ち組ではなく、更に医療アクセスから遠のいた現実が示される。

良心的に“オバマケア”に対応する限り、その膨大な事務量と患者の集中で病院もかかりつけ医も疲弊を余儀なくされ、“オバマケア”を受け入れる医療機関はごく限られてしまっているという。

“良かれ”と見えたオバマの“皆保険制度もどき” がこういった現実となる背景、そこには政策決定にあたるブレインと関係企業のロビィストが“回転ドア”よろしく相互に往き来をして、企業(この場合、グローバル製薬企業や民間保険企業)利益を最優先して政策の詳細が決まっていく(ないしは歪められる)現実があるにほかならない。

本書の帯にある「アメリカ医療大崩壊」は誇張ではなく、米国の現実である。これまで出版されている堤の本から、オバマ民主党が率いる現在のアメリカは“1%の超・富裕層”に買われたグローバル企業国家であり、崩壊しているのは医療のみならず民主制度そのものが崩壊しているようだ。

“次は日本?!“ は本当か?

   クローバル企業の世界戦略として自由貿易協定がアメリカを中心に進められている。アメリカ国内での反対を含め、その危険性に気づき始めた国や国民の反対が強くTPPは足踏み状態である。一方、Tisa(新サービス貿易協定)はアメリカ・日本・EUが加盟する50カ国以上の巨大な自由貿易協定。このなかには日本のインフラに関した諸制度を根本から破壊しかねない内容が含まれている。まさに「いのちの市場化」(アジア太平洋資料センター事務局長・内田聖子氏)が始まろうとしている。

我々は確かな知識や情報を持つ必要がある。民主主義や医療の機会均等アクセスが崩壊したアメリカの現実を反面教師として知り、考え、行動して日本の近未来を担う子の世代に悔いなく平和国家日本をバトン・タッチできるようにしたいものである。

2014年12月14日日曜日

[IS-REC] 池辺晋一郎とN響団友オーケストラ

師走の気ぜわしい最中、楽しんできました

池辺晋一郎1412

  師走の気ぜわしさに加え、総選挙最終日。この一日も慌ただしく過ぎようとしている13日土曜日、風邪気味でやや不良な体調をおして『池辺晋一郎とN響団友オーケストラ』を聴きに秋田市文化会館まで足を運びました。地元秋田でのこういった類のコンサートはごく少ないのは勿論です。その数少ない機会もなかなか時間をとれないのが実情。しかし永年、池辺氏の「N響アワー」で軽妙なトークに魅せられ、また時代風潮に媚びない生き方に共感していたから、是非一度実際にその人となりを見たい思っていました。

当日の軽妙なトークと指揮、バランスとれた曲目

  当日はクラシック3曲ずつを前後にはさみ、大河ドラマのテーマ3曲(2曲が池辺さんの作曲、1曲は吉俣良氏)、そしてアンコール1曲の計10曲が池辺さんの指揮で披露され大いに楽しんできました。特に2曲目のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調は宇根京子さんの独奏を極く間近にみることができ感激しました。勿論、もっとも楽しかったのは、指揮の合間に曲の解説に交えたセンス良いユーモアを入れた笑顔絶やさない池辺さんの語り口。

人柄を感じて・・

  多くの聴衆を前にしても一人一人に語りかけるような軽妙な話術、誰もが知る大監督との様々な出会いやエピソードなど、気取らずに語るところはやはり彼の日本有数の作曲家としての自負とその人柄ゆえなのでしょう。また70歳を超えて姿勢よく足の運びも年齢を感じさせない動きに見習うべき対象をみつけたような気がしました。久々に芸術的雰囲気に浸ると同時に新たな目標を得た貴重なひとときでした。

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[IS-REC] この時期、古代朝鮮史に親しむ旅

厳寒期の韓国旅行

韓国旅行1412

   大韓航空による秋田と仁川を結ぶ航路はここしばらく利用客減少で休止中でした。師走のこの時期どのような判断があったのか、数カ月ぶりに運行一時再開の報せ。といっても現在は円安-ウォン高という為替状況、日本-韓国の友好ムードに乏しく、また旅行には一般に適しない厳寒期と二重三重にこの隣国へのツアーは悪条件が重なっています。

ワイフ、ハングル語学習始めて3年

  ワイフがハングル語学習を始めて3年、それなり上達しているのを現地で確かめたいという希望を受け入れ、急遽『古代朝鮮史に親しむ韓国旅行』をプランしてもらい駆け足旅行をしてきました。

仁川には日暮れ頃に到着。そして到着するなり零下5度以下の肌がぴりぴりする外気温。積雪はほとんどなくこの大陸性気候に先ずびっくり!!

   仁川からは車で南下し、小1時間ほどで予定の温陽温泉に到着、そこで温泉に浸かって一泊。翌日は古代朝鮮史に関係した百済の都、扶余へ直行しました。

百済の都、扶余

  ここは5世紀、高句麗との戦いに敗れた百済が都を漢城から南へ移し、百済中興の祖といわれる武寧王から聖王が築城した都。日本に仏教を伝えた聖明王とはこの聖王のこと。高句麗や新羅・唐が互いに勢力伸張を図っていた時期だけに仏教伝搬も当時の日本との関係を強化したい狙いがあったものと思われます。この扶余で武寧王の陵墓(宋山里古墳群)、百済の古都、公州を守るために造られた城郭、公山城を見学し、また660年新羅と唐の連合軍により百済滅亡に至る“白馬江の戦い”の跡、特に多数の女官や妻子が凌辱を恐れて川に飛び込んだという“落花岩投身“の跡、宮城のあった扶蘇山城を徒歩周遊しました。翌日は再び北に向かい水原へ。

世界文化遺産・水原華城

  今度は時代がずっと進んで18世紀、朝鮮第22代、正祖大王が築城したという世界遺産登録の水原華城を見学しました。特に石材と煉瓦を組み合わせ、セメントのない時代に砂泥で固めた城壁が見事でした。

国立中央博物と伝統舞台芸術鑑賞(ソウル)

  午後は国立中央博物館で東アジアの文化・文明の発展をたどる様々な陳列を斜めに見ながらほとんど素通り(2時間では致し方なし)。夜はソウル市内の貞洞劇場での伝統舞台芸術を楽しみました。

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駆け足韓国旅行を振り返って

  翌日には仁川からとんぼ返りの帰秋。まったくの駆け足旅行でしたが、近現代に朝鮮王朝が倒され日本に併合されるという悲劇を乗り越え、民族の歴史をその古代からたどり、再度の発掘調査や歴史的記念碑の復元・整備を通じて壊されかけた民族意識を再度作り上げつつある韓国民に日本人の一人として頭の下がる思いで帰って来ました。

2014年12月8日月曜日

[IS-REC] 2014年11月 私の運動記録

11月は“新兵器”も加わりがんばりました

1411運動実績

2014年11月、様々な行事や仕事が重なり大変でしたが、毎日の運動記録が楽しみとなり、夕食後にフィットネス倶楽部へ行くことが多くなりました。上のグラフをみて “しっかり運動時間(オレンジ色)”が入った日は日曜の散歩以外、土曜含む週日はフィットネスに行った日に該当し、トータル18日。1日平均歩数は11488歩、1日平均歩行距離は8.33km、脂肪消費量は1日22gでした。11月は活動量も1カ月単位で計算してみました。1日平均消費カロリーは、歩行411cal + 生活活動274cal + 基礎代謝約1200cal、計2120カロリー、活動量は月間総計242.8Exです。

総エクササイズグラフも視覚化

1411月間EX

記録することにより継続した運動が可能となり、モチベーションは大いにアップ。体重も60kg未満をキープできています。

2014年11月27日木曜日

[Med-REHA] リハ検診は協和「やすらぎの里」です

身辺処理自立した方々のデイ・サービスセンター やすらぎの里

  好天に恵まれた11月26日午後、リハセンターに近い、大仙市デイ・サービスセンター「やすらぎの里」にリハスタッフ一行8名でリハ検診に行ってきました。拡がる青空、柿の木に色づいた柿がたくさんぶら下がり、光を反射しているのが印象的です。ここは身辺処理動作が自立している方で独り暮らしする方々が日中利用してる場合が多いようです。また家族環境の変化や病後の回復に新たに通いだした方などもおりますが、たいていは相当以前からの顔見知りばかり。「デイに通って、元気です」とご本人が言う通り、多少の記憶力低下あっても、何とか冬場を除いて一人暮らしする方々。施設の職員も一生懸命応援しています。このデイ・サービスセンターも高齢者の介護施設再編成で来年度は市内の別施設に機能を移転するとのことです。来年度も引き続きリハ検診ができれば良いのですが・・

2014年11月21日金曜日

[Med-REHA] “元気寿命”を話してきました:地域リハビリ検診報告会

11月6日地域リハビリ検診の報告会です

    去る11月6日、大仙市強首にある特別養護老人ホーム「ありすの街」でのリハビリ検診報告会に行ってきました。

    検診では、身体機能と認知機能をPT・OTが測定し、また医療・介護に関わる相談を小生が担当しておこないます。入所者中心ですが、デイ・サービスを受ける通所者も対象です。

結果は検診の場で個々人に去年のデータと比較して説明。中には適切なデータが測定されておらず、再検査となる場合もあります。特に握力などは集中力を反映するので、気合をかけて再検査すると大きく改善する場合があり、その時は「去年と変わってなかったね。」と機能維持を確認してほっとしたり、相手と一緒に喜んだりします。基本動作能力もご本人の気力が影響するので要注意。中でも気になるのは、著しい体重減少や元気力低下(ぼんやり感の悪化)。ホームの方に状況を聞きながらその原因を探ったりします。そして2週後に当たる昨日、11月20日、全体報告と講話を行いに再び「ありすの街」へ。

“健康寿命”は使えない、そこで“元気寿命”の造語でお話

Microsoft PowerPoint - リハ検診講話2014

   施設利用者はほとんどが要介護認定を受けた方々。WHOの“健康寿命”の定義に従えば、検診の受け手である彼ら・彼女らは、すでに“健康”の対象外。この考えを広げると私が普段診る患者さんは皆、介護保険の対象者で、身体障害・認知障害のいずれかか、または一緒に持った方々。“障害予防”の立場からは、彼らの健康維持に必要な健康寿命に代わる言葉が欲しいと常日頃思っておりました。そして今回、誰かが既に使っているのかも知れないと思いつつも、“元気寿命”という言葉を造語しました。「なかなか響きがいい」と自画自賛しながら、元気寿命を維持する4条件、その基礎となる“運動と食生活”、そして自己免疫力・抵抗力を上げる、“身体を冷やさない工夫”を中心に45分間熱演しました。また、いつものスタイルですが、講話の途中でクイズを出して答えてもらったり、一緒に日常生活を考えて皆に答えてもらう、“参加型の講話”を今年も実践してきた次第です。

2014年11月20日木曜日

[IS-REC/BOOK]聴き手を“腹落ち”させるプレゼン力を学ぶ・・・勝間和代著『稼ぐ話力』を読む

ヒト(他人)に臆せず、自分の言いたいことが言えれば幸せだが・・・

     ヒト(他人)との会話、人前でのプレゼンについてはどうも苦手意識がある。場数を多く踏み、年の功であまりあがらずに話ができるようになった今でもそういった類のノウハウ本やTV番組を見かけると、ついつい手にとったり、見たり聞いたりする。特に最近はNHK番組その他シリーズでプレゼン技術が取り上げられ、プレゼン技術を競う番組もある。これと関連してプレゼン力やその方法について書かれた本も多くなった。小生の経験で、プレゼン資料やスライドの作成については、ガー・レイノルズの『プレゼンテーションZEN』や同名で、そのデザインを扱った本の2冊がとても参考となり、後輩や同僚に勧めている。一方、人との会話の進め方、プレゼン資料やスライド以外のノウハウについて、これまでまとまった本を読む機会はなかったように思う。

この度読む機会あった、勝間和代の『稼ぐ話力』は、様々なセールス場面でのトーク、話力を勝間本人の自己成長過程をたどりながら、その体験や反省をまとめて非常に説得力がある。そして本書で書いているノウハウを本書の構成そのものにも反映して書いている。

会話とスピーチ技術の大切さ・・・読売新聞・論点、赤阪清隆氏の記事

スピーチ技術まず訓練

     2014年11月19日付けの読売新聞・論点の囲みに赤阪清隆氏の記事が載っており、眼を引いた。世界で活躍するには、“自分の意見や主張を相手にきちんと伝え、納得させるコミュニケーション技術”が必要。そしてこの技術習得のために国際機関でさまざまな研修コースが設けられているという。知識や英語力だけでは駄目で、言葉づかいや身振り・手振りまで訓練する必要があるというのだ。

勝間の本書でもまったく同様のことが強調されている。しかしその主張、“教える所の肝”は、どれだけ“相手の目線で話しているか(プレゼンしているか)”ということ。会話にしてもプレゼンにしても話し手が“思いの丈”すべて盛り込んだ話をしても理解可能なことは、その2割程度。特に会話は相方向性のものであり、相手の思いにも聞く耳を持たないと、“稼ぐ話力”にはならない。、“稼ぐ話力”の条件としては、“相手の聞きたい順番で話されているか?”、“相手に伝わるための言葉選びが適切か?”、プレゼンの全体として、“話し始めに話全体のアウトラインが示されているか?”、“聴き手に有益な情報が伝えられ、無駄がないか?”などなど、が強調されている。特にプレゼンで演台に立つとき、聴衆が演者に好印象を持ち、信頼を置く清潔感や落ち着きがみられるか?、また話のスタートに講演者に耳目を傾けさせる“つかみ”の話題を投げる技術も工夫をしているか?・・・など細かな配慮にも触れている。

本書を読んで、会話での話力、講演・講話でのプレゼン力を高め、さらに磨きをかけるには、そのコンテンツのみならず、これまであまり気にかけなかったさまざまなスキルも大切なポイントとなることを教えられた次第である。

2014年11月12日水曜日

[IS-REC/BOOK]〝アンチエイジング〟の立場から牧田善二の本を続けて読む

抗老化(アンチエイジング)は体内に発生する老化促進の敵、〝活性酸素による酸化ストレス〟と〝AGE〟をしっかり理解して、その対処法を知ること

牧田善二の本

   最近注目される、老化促進(原因)因子“AGE”(終末糖化産物)の研究者であり、糖尿病専門医の牧田善二先生がここ数年一般読者向けにとてもわかりやすく書いた一連の啓蒙書3冊を続けて読んだ。

●『老けたくないなら「AGE」を減らしなさい』 (ソフトバンク新書)

●『糖尿病は「生もの」を食べなさい』 (毎日新聞社)

●『糖尿病で死ぬ人、生きる人』  (文春新書)

である。センターの「抗加齢ドック」を担当し、普段からアンチエイジングに興味を持ち、さまざま勉強してきた。そんな中でここ数年、製薬MRのもたらす情報に降圧剤の臓器保護作用について、その臓器障害の原因となる “AGE”について小耳にはさむ機会が多くなった。アンチエイデジングの立場からは、活性酸素による酸化ストレスに加えて、この “AGE”による組織たんぱくの“糖化”の問題を十分理解する必要があると痛感していた。しかし “AGE”について総合的に解説した医学教科書は見当たらず、またわかりやすい解説書も知らなかった。

  そして最近たまたま読んだ本から牧田善二という”AGE研究の第一人者”がわかりやすく一般向けにたくさんの本を書いていることを知った。牧田先生は上の三冊のみならず糖尿病関連本として多数の著書を出版していた。その一冊を手がかりに、2012年に書かれた、『・・・「AGE」を減らしなさい』まで逆上って読んだ三冊の本の内容を自分の“備忘録”として順次整理し紹介する。

“酸化ストレス”と”AGE”は組織脆弱化因子として相互に密接な関係のあることがわかった

  “AGE”は、高血糖の条件下で体内に大量発生する。また体外からも食品として取り込まれているのだ。“メイラード反応”という学生時代に聞かされた、加熱による糖とたんぱくの反応は、“AGE”を大量に発生する。したがって加工食品や調理された食材に多く含まれる結果となる。あのこんがりこげ茶色になって食欲をそそる食品に大量の“AGE”が含まれている。食品からの“AGE”吸収は通常ごく少量。しかし高血糖状態にあると体内に取り込まれる量も、また体内で新たに産生される量も急激に増えるという。他方、酸化ストレスは組織構成たんぱくの膜脂質を変性し脆弱化する。そんな状態では組織たんぱくの“AGE”取込みも増加する。すなわち、酸化ストレスも “AGE”も組織脆弱因子として相互に密接に関係しているのだ。


『老けたくないなら「AGE」を減らしなさい』 で加齢にみられるさまざまな病的老化とAGEの関わりを説明

  我々の身体の大部分を構成する体たんぱく。組織や器官を構成し、たえず新陳代謝を繰り返し、生成から消滅までの一生、その過程に関わる機構や傷害発生時の修復については、ブルーバックスの竹村政春著『たんぱく質入門』や、水島 徹著『HSPと分子シャペロン』に詳しい。しかしこれらの本には老化に伴う組織たんぱくの変性、その原因物質である“AGE”についてはまったく触れられていない。牧田先生はAGE研究を永年手がけてきたが、あくまで疾患治療を目指す臨床家として、疾患から体構成要素(たんぱく質)の劣化・老化を眺めてきた。一方、竹村氏や水島氏は基礎生物学の立場でたんぱく質そのものを眺めているので相互の接点や手法が異なっている。これら竹村・水島氏の書籍はまさに力作でとても勉強となるが、組織たんぱくの加齢や老化を含んだ知識の整理には不十分。誰かこれらのテーマ全体を俯瞰して解説してほしいところだ。

  さて、牧田氏の「老けたくないなら・・」では、糖尿病患者に限らない一般向けに老化促進因子としての“AGE”を取り上げている。“AGE”が食品から体内に多少なりとも吸収され、また体内でも作られる。いずれ毎日の生活にも関わることだから、“塵も積もれば山となる”のだ。“AGE”は様々な臓器傷害の原因となる。それは糖尿病患者の合併症で有名。そのほか、変形性関節症や肌の老化(シミ・シワ)とも関連深く、その詳細なメカニズムについて触れており、興味深い。

  本書や二冊目に紹介する、『糖尿病は生ものを・・』には、主にどんな食品に“AGE”が多く、また同じ食品でもどんな調理法をすれば“AGE”が増えてしまうかを解説している。そしてこの二冊目の表題にあるように、できる限り糖とたんぱく(食品)を一緒にして煮たり焼いたりして“メイラード反応”を起こすことなく食品を口にする工夫を書いている。この結果が、“糖尿病は生ものを・・”なのだ。

  『糖尿病は生ものを・・』には、また、体内の“AGE”取込みを減らす食品や成分についても述べている。ビタミンB1、B6やカテキンなど。したがって抗老化対策として茶葉と豆乳の組み合わせて飲むことを勧めている。

ごく最近出版され、目に留まった本書、『糖尿病で死ぬ人、生きる人』は、糖尿病治療医として、何が大切かを教えてくれた。本書で主張される「糖尿病者でもその合併症をうまくコントロール出来れば長生きできる」は、糖尿病医であれば十分わかっているはずの事柄。しかしややもすれば患者と一緒に血糖値やHBA1cの値に一喜一憂していることが多い。糖尿病診療の最近の話題として、“高血糖は記憶される”という事実。過去に高血糖の時期が続けば、たとえ現在の血糖値が正常でも合併症は進行するのだ。そのメカニズムに “AGE”が関与している。したがって今々の血糖値にとらわれることなく、「合併症対策を主に考えて糖尿病治療しましょう」というのが本書の主張だ。幸いなことにある種の降圧剤が腎症の発症予防や腎症の治療に有効であることがわかってきた。こういった合併症治療のノウハウを知れば糖尿病でも長生きできるというわけだ。

これら三冊の読後感想は、 老化因子としての“AGE”は体たんぱくの糖化によってさまざまな老化現象を生ずること、特に高血糖が促進因子となること、糖化の結果起こった臓器傷害にも治療の手だてがあること、などが新たな知識として整理されたことである。老化メカニズムや糖尿病に関心ある方には是非、牧田先生のこれらの著書を読んでいただきたいと思った次第である。

2014年11月8日土曜日

[IS-REC/BOOK] 勝間和代『人生確率論のススメ~ 運でなく、確率を支配しよう~』(扶桑社新書) 主張に納得できた一冊

勝間のハウツー本、久々に“タメニなる”

勝間和代の本が今年再び立て続けに出版されている。自分と同じ“親指シフター”である著者に親近感を覚えて、2007年初版発行の『無理なく続けられる・・・』シリーズを読み始めたのが著者本との出会い・きっかけであった。これらの“勉強法”、 “時間投資法”は、著者自身の経験に基づく細かなハウツーが語られており、自分の仕事や生活に直接活かされる内容で、大いに役だったように思っている。

そしてその後も次々と著者本が書店に並んだ。しかし出版間隔が短くなればなるほど、“柳の下の二匹目のドジョウ”の感あり、その内容に幻滅を感じて著者本から離れる結果となってしまった。この時期、著者自身も息切れしたらしい。しばらく出版が途絶えて燃料補給の期間に入った(但し、この間もブログや勝間塾で様々な主張や情報発進はしていたらしい。小生は著者の“追っかけ”でないので詳細は知らないが・・)。


さて、今年に入って『稼ぐ話力』そして本書『人生確率論のススメ』と彼女の本が再び書店の売り場を賑わすようになった。本書『人生確率論・・』は、そのタイトルからして共感するところがあり、早速購入して一気に読んだ。

“人生”とある以上、日常生活全般をどう考えて行動すれば良いのか、その著者なりの主張を期待した。運に左右されず、結果ハッピーとなるにはどう考え、どう行動し、それをどうチェックするのか、日常生活にどんなポリシーを持ったら良いのか、そういった類のことを分析して語られるのを期待したのだ。そして本書を読み終え、期待した通りのハウツー本となっており、久々“タメニなる”本を読んだ充実感を味わった。

 

運の良さ・悪さはヒト(他人)との付き合い方や自分の言動がつくり上げる

本書の内容に触れる。運をつかむ確率を上げるには?・・その第一は、人の輪を広げてチャンスを増やすこと。人の輪を広げる手法としては、自ら利他的態度で行動し、相手の充足要求を手助けする、邪魔はしない。ヒト(他人)や自分に対して完璧主義はとらない。相手の良い点を素直に評価し褒める、無益な揚げ足とり、非難中傷はしない。こういった姿勢を貫いていると、人間関係がうまく回るようになる。そうして結果的に運もよくなってくる。第二には、個々人が持つ特性や強みを理解し、その強みを足場に行動する。自分の足りない所は情報収集を通して環境適応で克服する。

 

確率でものを考える習慣が大切

日常仕事の現場で強調されるPDCAサイクル。このPDCAサイクルを普段の生活場面で活用する。日常生活での様々な意思決定、行動に数学や確率の考え方取り入れる習慣を身につける。時間やモノを最小単位基準で比較したり、“時間割引率”という将来利益を念頭に置いた判断を入れる。事の選択に役立つ“期待値”計算や、“ベイズ確率”を理解する。

本書はこういったさまざまな人生を成功に導く手法を著者自らの体験や仲間うち、知人の体験を通じ平易に語っている。今をアクティブに送る読者に様々な示唆を与える一冊である。

2014年11月6日木曜日

[Med-REHA] 今年もリハビリ検診実施しています

市町村合併後対象リハ検診施設は限られて・・・

当センターでは、開設以来、地域高齢者・障害者の“リハビリ検診”を続けています。当初は市町村の協力あり、対象施設・グループも多かったのですが、平成11年度以降の市町村合併でこういった企画への自治体協力が減少、現在は2カ所の介護施設を対象に検診を実施しています。

西仙北地区特別養護老人ホーム「ありすの街」へ

検診スタッフは、PT3、OT2名と小生、および地域連携室職員2名。本日検診先(西仙北地区「ありすの街」)対象者は入所者13名、デイ・ケア2名の計15名。主に身体運動機能・認知機能をチェックし、それまでのデータと比較します。

施設では専属PTが新たに配置されるなど、身体機能維持・リハビリには日常的に力を入れるようになりました。しかし認知面で低下した高齢者(大半が80歳以上)が多く、スタッフの負担が大きいのが実情。起居移動は歩行見守りレベル以下ではどうしても車椅子移動が優先されているようです。

検診結果をみると、経年的に運動機能・認知機能は数値の上でも明らかに低下しています。勿論、中には90歳以上の年齢で認知面でもしっかりした日常生活自立の方がおられます。

老いに負けず、身の回りのことを他人に任せず、自立した生き方の出来る人、そういった人はどこで生活しようが身体機能・認知機能が維持され、健康寿命を保つことができるようです。

検診対象者とお話していると、彼らの認知機能低下の有り無しに関わらず、その人なりの生き方から学ぶことがたくさんあります。この例年の検診を私自身も楽しみに感じてでかけています。そして2週後の11月20日、この検診報告と健康講話をするため再び彼らに会いに行く予定です。

2014年11月5日水曜日

[IS-REC] 日々の運動を継続する新兵器導入その2

腕時計タイプ脈拍計の新商品が次々と

   今年に入ってから次々と腕時計タイプの脈拍計が売り出されている。以前からあった胸郭ベルトタイプの脈拍センサーは精度が高いものの装着する手間を考えると、購入してもいずれ使用しなくなるのは目に見えている。そこで腕時計型脈拍計の登場を待ちわびていた。

最初に購入したのが、  オムロン脈拍計HR-500U・・・しかしこれは高価な割にセンサー感度が悪く使い物とならない。“オムロン”商標に飛びつき手痛い大失敗を食らってしまった訳だ。

その後、血圧計などの医療機器メーカーNISSEIから4月に発売された光電式脈拍モニターPulNeo、HR-70 をみつけた。その形状やカタログ情報から期待に添える商品と確信して購入。本装置は腕時計タイプだが、センサーは人差し指付け根に装着する。実際に使って脈拍モニターの途切れは全くみられない。まさに商品紹介にある通り、「胸ベルトなし」で「運動しながら計測」できる簡単操作脈拍モニターである。

運動強度と脂肪燃焼量をグラフ表示、その日の成果を一目確認し悦に入る

  日々の運動量や活動量を知り、記録して運動するモチベーションを挙げる。職場はほぼ平屋建てで、院内の移動は多いが万歩計でたかが数千歩。ましてデスクワークが多くなる日は2000歩未満という、“悲しい”結果で帰宅する。夕食後一休み、一念発起でfitness Clubに向かう。万歩計・活動量計、そして左腕にはPalNeo Linkを巻いている。トレッドミルでのジョッギング(時にウォーキング)開始時に脈拍モニター・オン。結果はPCにデータ転送して運動強度や脈拍、そのモニター結果から推測した脂肪燃焼量がグラフに表示される(グラフは運動時間内に占める運動強度の時間割合など様々表示可能)。このグラフの中では上に示した脂肪燃焼と脈拍モニターのグラフが特に気に入り、毎日のPCダイアリーに張り付けている。モニターは一度の充電で8時間以上可能。しかし、“日常生活モニター”ではなく、あくまで運動と自覚する時間帯の記録として残す予定。私はこのグラフ記録を残せるようにせっせっと毎日運動している訳だ。本末転倒だが、“結果良ければすべて良し”なのだ。

2014年11月4日火曜日

[IS-REC]2014年10月、私の運動記録から

記録するモチベーションをアップさせて再開

1410月間運動記録  多少の体調崩れが原因して運動記録のブログアップをすっかり滞らせてしまった。ダイエットコントロールに、ただひたすら毎日体重を記録することが有効なように、運動記録を続けることで運動するモチベーションを維持し続けてきたつもりだった。確かに夜間にFitness Clubにでかけることは習慣化され、週3日以上のペースは維持できている。一方で運動記録のブログアップの方はその間隔を空けるほどすっかり億劫になってしまった。この記録するモチベーションをさらに一段ギアアップする目的もあって、新たに活動量計を導入した。腰にはこれまでの万歩計、“Walking Style”に加えて同じオムロンの活動量計(HJA-350IT)をぶら下げる。活動量計Active Style Pro決して格好よくはないが、得られる情報は多く、運動中の活動レベル(Mets)、累積活動量(Ex)が加わった。これがなかなか面白い。健康日本21で提唱された健康づくりのための身体活動量(運動と生活活動)が日単位で記録でき、このデータをPCで管理可能である(但し、このためのPCソフトは有料で使いにくく、しかも新しいWindows OSに対応していないのが余りに残念!!)。以下、その月間グラフもアップしてみた。このグラフをみると、基礎代謝(小生で約1200カロリー)に加えた活動カロリーの多寡で食事量によっては簡単にカロリーオーバーとなってしまうことがよくわかって確かにより詳細な健康指標となる。

活動量計(HJA-350IT)による2014/10月の活動量(エクササイズと活動カロリー消費量)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“新兵器”導入して運動のモチベーションはぐっとアップ!!

 10月の運動記録をみると、この“新兵器”導入で夜間のFitness通いも多くなりその成績は自分を褒めて良いレベルを残す事が出来たようだ。

2014年3月7日金曜日

[IS-REC/BOOK]中山七里『いつまでもショパン』(宝島社文庫)に我ながらすっかり、ハマってしまった

本書が音楽ミステリー傑作第二弾とは知らなかったが・・・

中山七里の音楽ミステリー第一弾で映画化もされたという傑作、『さよならドビュッシー』をまったく知らずに本書をたまたま手に取った。きっかけは某新聞記事にあった元外務省国際情報局長・孫崎 亨(まごさき・うける)氏の“集団的自衛権は国家テロを招く”という記事。現在の緊迫する政治状況に警鐘鳴らす記事であるが、その一つの例証として本書の紹介があったことから興味を持った。

集団的自衛権行使とテロリズムの恐怖

本書のミステリーはショパン・ピアノコンクールが行われるポーランドを舞台に展開する。前奏曲(プレリュード)とする物語の導入部ではポーランド大統領夫妻を含む国家の重鎮を乗せた政府専用機が原因不明のエンジントラブルで墜落炎上するところから話が始まる。

そして以後Ⅰ~Ⅳ章は、ショパン・コンクールを間近に控えたポーランド、ワルシャワに集うコンテスタンツ、特にポーランドの音楽一家に生まれ、才能にも恵まれてコンクールでの優勝を国挙げて期待されるヤン・ステファンスを中心に話が展開する。コンクール進行で実況的に語られるショパンの楽曲とその演奏にまつわる技法など、クラシック好きとはいえ、私にはまったく理解出来ないレベルでの話が書き連ねられていくが、不思議と目障りとはならない。

一方で、政府専用機墜落に関わった犯人とおぼしき人物と接触した刑事が会場内の出場者用控室で惨殺される。ワルシャワ市内では相次ぐ市民を巻き添えとした爆弾テロ事件が起こる。まさにショパン・コンクールに合わせたテロリストのワルシャワ潜伏である。テロは、ポーランドが対テロ戦争でアフガンやイランに派兵、その折に現地で起こったある事件が背景にあった。

集団的自衛権のもとに自国防衛と関係のないところで起こる戦時殺戮、その怖さをこの音楽ミステリーは描く。孫崎 亨氏は、「復讐とテロを呼び込む集団的自衛権行使」として、まったく架空の国ではなく、これまで集団的自衛権行使で再三軍隊を紛争国に派遣しているポーランドを実例に、その首都ワルシャワを舞台とする国際テロ・ミステリーに注目したのだ。

ショパン・コンクールに肉薄する深い音楽的理解をベースにストーリー展開する本書の魅力

本書はピアニストの読者も絶賛するように、ショパンの楽曲を言葉で表現する技巧に長けた玄人はだしの文章が次から次へと表現されてゆく。それはあたかも自分がこのショパン・コンクールに身を置いているような錯覚と臨場感を読者に提供しているのだ。

著者のシリーズものに登場する日本人コンテスタンツ、岬 洋介、生まれながらの若き盲ピアニスト、榊場。主人公ヤンは、“ポーランドのショパン”を乗り越えて優勝する。それはまさに、この二人の日本人による影響のなすところであった。

読者に息つかせない展開、慌ただしく終結に導くテクニック。そして読者にまったく意外と思わせてしまうテロリストの判明。本書ほどミステリーとして完成度高く、また様々な話題性に富み、多様な読者を惹きつける本はないのではないか?私もすっかり中山七里の音楽ミステリーにハマってしまった。早速第一作、『さよならドビュッシー』も読まねばなるまい。

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